第6.5話 一方その頃の他の人たちは..... Part.2
――勇者の視点
俺たちは、あの召喚された神殿を出た後、馬車に乗って神殿から少し離れた建物へ向かった
どうやらそこが僕たち5人の宿舎になるらしい
ついてみてみると少し広めのシェアハウスみたいだね
「お前たちは今日からここで暮らすことになります。食堂においてある水晶に触れれば、我々の宿舎に連絡が入りこちらへ向かうことになっています。何か足りないものなどあればそれで呼んでください」
「ああ、わかった」
「今日、明日は休んで、明後日から訓練を開始します。詳しいことは明日また伝えに来ます」
「了解だ、ここの家と横の訓練場とかは自由に使っていいんだよな?」
「ああ、かまいません。それじゃ、何かあったら呼んでください」
「ふう、これで、こっちに来てから多少はゆっくりできるかな?」
「そうねぇ~、これからのこともあるし、ちゃんと相談しないとねえ~」
「おう!そうだな!とりあえず今日は休もうぜ!」
「はいはい、バカは置いといて、話すのは夕食時でいい?」
「.....いいよ」
そんな感じで、凛、祐誠、崇継、百合が反応してくれた
知らない相手とかで気を使わなくて済むから本当に気が楽だ
――――――
――――
――
次の日、昨日と同じ人――カルトスという名前らしい――が来て、明日からの日程について話してくれた
「午前は座学で午後が実技か.....」
「結局こっちに来ても座学をやることになるとはねぇ~」
「そうだね。でも何も知らない僕たちからしたら大事だよね」
「俺は、早く午後になってほしいぜ!」
「はいはい、バカは黙ってて」
「なんか最近お前ら辛辣すぎん?!」
「そうでもないわよぉ~」
「ならいいが」
「.....」
「明日から自由時間減るし、今日のうちにやりたいことやっておこう」
「っていってもなにやるの?」
「俺は、さっそく軽く力を試してみるさ」
「そうか!なら俺もそれに付き合うぞ!」
「.....私も、魔法を確かめてみる」
「僕は、この家の中色々調べてみるよ。何ができるとか、できないとかね」
「なら、私もそれを手伝おうかしらねぇ~」
そんなこんなで、僕らが自由に過ごせる最後の日はこんな感じで過ぎていった
――――――
――――
――
「おはようございます。今日からよろしくお願いします」
朝早くから誰だと思ったけれど、ドアを開けてみればカルトスとその後ろに、鎧を着た人が5人いた
「こんな朝早くから何の用で?」
「いえいえ、座学はここの食堂で僕が行う予定なので。後ろの5人は君たちの訓練相手です。今の君達では僕に手も足も出ないと思いますよ」
その言い方には、俺、いや俺ら全員を挑発しているように思えて、不機嫌そうに返した
「今の僕たちではあなたにかなわないと?」
「ええ。これでも勇者たちの万が一の暴走を止めるためにここにいるので」
「なに?」
「一応これでもステアレス誇る
「その聖国五光矢ってのは?」
「聖国の5強です。ちなみに僕は第2席カルトス=ラインハルトといいます。今まで正式に名乗ったことなかったですもんね。まあ、僕を超えられるようにせいぜい頑張ってください」
「ええ、そうさせてもらいますよ」
――???の視点
「これで、私のかわい子たちはしばらく安泰ね」
「さすがでございます」
「今夏の質もなかなかね」
「ええ、およそ同じ世代の子たちが集まっているところを狙った甲斐がありました」
「主様!!ご報告が!!」
「焦らなくてもいいわよ。どうしたの?」
「それが.....」
「どうしたの?そんなに気まずそうな顔をして.....」
「それが、正体不明で、我々の感知を潜り抜けた者が現れました!」
「.....それは、どういうこと?異界の怨念どもは調べることはできなくともどこにいるかは確実にわかるはずでしょ」
「はい、しかし、今回のやつらは何名いるのか、そこにいるのかが我々で調べることは不可能です。そこで主様の力をお借りしたくて.....」
「わかったわ。すぐに確認しましょう」
「はい、お願いします」
……
「どういうこと?!」
「どうかされましたか?」
「人数と場所まではわかったわ。でも、相手の情報が読めないわ。それに魂までも保護されているせいで、私たちが干渉できないようになっているわ」
「その者たちは一体.....」
「見た目は幼子よ。おそらく6~7歳くらいだと思われるわ。でも、見た目だけで侮れないわ。おそらく、亜神種か上位種よ。この2つをあなたたちが感知できなくても仕方ないわ」
「ですが、どうして急に.....」
「魂が読めないとなるとどうして現れたかわからないわ。とりあえず彼らのことは私が見張ります。あなたたちは勇者たちと各国のサポートと、ほかの世界の神が関与してないか確認して頂戴」
「「かしこまりました」」
――???の視点
「モウスグ、モウスグダ。コノニクシミヲ、アノメガミニ」
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