第10話 ま、まさか!?
次に日、気分のいい朝を迎えられた
そりゃあ、ベッドで寝られたからね
「おはよ、レイ」
「んぅ~、おはよ~」
「今日はどうする?」
「今日~?」
「そそ」
「ん-、とりあえずギルド行って、残りの報酬もらう?」
「そうだねー」
「お兄、この町にはいつまでいるつもりなの?」
「そうだなー、ま、ある程度お金溜まったらすぐ帝都行くつもり」
「なるほど、おっけー」
――――――
――――
――
朝の朝食と支度を終え、ちょっと遅い時間帯にギルドへやってきた
「こんにちは。ゴブリンの報酬って用意できてます?」
「ああ、昨日の.....できてますよ。只今お持ちします」
なんか、一瞬目が死んでいたような.....
「解体料を差し引いて、大銀貨7枚と銀貨4枚になります」
「どうも。あ、それと、皇帝ってどんな人なんですか?」
「皇帝.....ですか?」
「そうです。お金もう少し溜めたら、帝都に行こうかと。それで、ちょっと気になって」
「なるほど。前の皇帝よりも結構いいですよ。って言っても前の皇帝もわかりませんもんね」
「はい」
「簡単に話すと、前の皇帝の時は、実力がある上に、国や、こういうギルドの上層部が賄賂まみれだったんですよ」
「「うわあ」」
あ、レイもさすがに反応するか
「まあ、私たちのことを気にも留めず、自分の生活の維持しか考えてないみたいで、今の皇帝に蹴落とされたんですよ」
「蹴落とされた?」
「はい、この国では、文武両道の人が皇帝になれますからね」
「血統主義じゃないの?」
「いえ、15年に1度皇帝になりたいという人が、集まってそこで、座学と実技の試験を受けてもらうんです。そこで、最優秀だったのもが、次の15年皇帝になれるというわけです」
「なるほど。なろうと思えば誰でもなれるというわけですか」
「そういうことです」
「じゃあ、今の皇帝は.....」
「はい、そこで過去に見ないほど好成績を残したみたいですね」
「へぇ、ちなみに今の皇帝の出身は?」
「たしか、前皇帝が、追い込むに追い込めなかった、帝国一の軍家出身だったかと」
「詳しいんだね」
「今の街の人は大体みんな知っていると思いますよ。今の皇帝が皇帝になった時に自分の過去とか、これからのこととか普段は見せることのない大衆の前で語っていましたからね」
「ってことは人気あるんだ」
「そうですね」
「っと話はここら辺にして、依頼受けますかね」
「あ、そうそうそれなんですけど、昨日のあれで、Fランクに昇格しました」
「.....すぅ~。まじですか」
「はい、なので、昇格試験受けたいなら受けられますよ」
「レイ、どうする?」
「.....もちろん受けようよ」
「了解。.....じゃ、受けます」
「かしこまりました。こちらも準備とかあるので2日後にまた試験受けに来てください。それまでは、Fランク扱いとして依頼は受けられますので」
「わかりました。じゃ、適当に討伐依頼お願いします」
「そうですね.....これとかどうでしょうか」
「なるほど。フォレストウルフの討伐とその素材の回収でどうでしょう?」
「レイ、いいよね?」
「うん」
「じゃ、それでお願いします」
「かしこまりました。お気をつけて行ってらっしゃい」
――――――
――――
――
今回は別の森――緑湖の森に来た
魔淵の森とはちょっと離れているけど、広い街道を挟んだ隣にある
「今日も大量に狩りますかー」
「お兄、狩りすぎたらまためんどくさいことになるよ」
「.....今日は控えめに狩ろうかな」
「そうしたほうがいいかもねー」
「また手分けする?」
「ここの森、そんなに広くないし、ほかの冒険者と鉢合わせたらめんどくさいから一緒に動こ」
「そーするかー」
――――――
――――
――
フォレストウルフは特にこれといった特徴がなく、単に擬態能力と集団行動能力が高いだけ
だから、1体を適当に傷をつければ、すぐにほかの中もを呼んできてくれて狩るのが早くて楽
「ふう~」
「.....お兄、自重はどこに行ったの?」
「いやさ、楽しくなって.....」
「はぁ」
「そ、それにさ、余ったやつらはライムに食わせておけば、数も調整できるし、ライムも能力ゲットできるから一石二鳥じゃん」
「まあ、そうだけどね」
「んじゃ、数も20匹くらいと少なくできたし、そろそろ帰るか」
「そうだね」
「もうここら辺に魔物はいないよね」
「たぶん。いったん魔力察知全力で展開してみるね」
「了解」
「.....」
……
「どお?」
「.....」
「おーい、どうかしたのかー?」
なんか、レイが急にめんどくさそうに顔を顰めたんだけど、何があったんだろう?
僕も魔力察知全力で展開すればいいんだけど、自分の周りだけならまだしも、遠いところまで常にやるとすぐ疲れるんだよね
「はあ」
「どうしたの?レイ」
「まさか、テンプレの展開を見つけるとは」
「ま、まさか」
「そのまさか。馬車が襲われてる」
「.....まさかほんとに出会うなんてね」
「どうする?」
「ま、貴族様ならお礼もらえるだろうし、行ってみて、良さそうな人なら助ければいいんじゃない?」
「そうだね、そうするか」
まさか、異世界に来てこんなテンプレ展開に合うなんて思ってなかったけど、面白そうだし行ってみる価値あるよね!
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