第14話 貴族様にお願い!
わざと、相手が名乗る前に、名前を言ってみたけど.....
思った通りの反応してくれて面白いね!
「それよりも?どうしたんですか?」
「い、いえ.....」
明らかにさっきまでの感謝する気持ちよりも、警戒心が出てるね
「ああ、あまり表に出ないアルメリア様のことを、名乗ってもいないのにどうして知っているかっていうことですか?」
「.....」
「無言は肯定としてとらえておきますね。ちなみに、どうやって知ったかなんてこととか、僕たちの力をは教えるつもりはありませんよ。たとえあなた方を敵に回したとしても」
「.....はぁ、我々は厄介なものに目をつけられたようだね」
「誉め言葉として受け取っておきますね。あっ、ちなみに言っておきますけど、あなた方の兵を全員敵に回しても僕たちが勝てると思いますよ」
「それだけの力を持っておいて、どうして今まで噂にすらならなかったのやら.....」
「ま、別に僕たちはあなたたちと敵対したいわけじゃないので。そこはお間違えなく~」
「アルメリアは少し外で待っていなさい」
「でも、これは私が.....」
「これは、お願いじゃない。当主としての命令だ。言うことを聞きなさい」
「.....はい」
下がらせたのか.....
ま、関係ないからいいけどね
「それで、そちらが優位だと示したうえで、何を強制(おねがい)するつもりかね?」
「あっはっは、面白いですね。別に何もではないですけど、難しいことは要求しませんよ」
すごい警戒してるけど別に本当に難しいことをお願いするつもりはないんだけどな
「そう警戒しないくださいって言っても無理ですかね。この状況じゃあ」
「.....ええ、まあ」
「じゃあ、まあさっそく言いますね。僕たちがお願いするのは、おいしいご飯が食べたいのと、皇帝に会わせてほしいということです」
「......はぁ」
聞いてどう思ってるのかは知らないけど、肩の力は多少抜けたみたいだね
「お願いが極端すぎる気がするのですが.....まあ、おいしいご飯に関しては、問題ありません。今日の夕食に招待しましょう」
「ほんとですか?!ありがとうございます!」
「ごはんに関しては、この帝国で帝都を抜けば一番おいしい自信があるので」
「そうなんですか?」
「ええ、この街というか、この国の6つの辺境伯家は他国との防衛にも重用されますが、貿易もたくさん行っているのでたくさんの海外産のものが交易されています。といっても食料に関しては、ほぼ自給自足ですけどね」
「ほへえ。なるほど」
「それで、2つ目のお願いの皇帝に会わせてほしいというものですが.....」
「やっぱりきついですか?」
「いえ、私たち辺境伯家や侯爵家以上であれば、申請があれば会うことはできます」
「ほお、ならそれでお願いしますね」
「わかりました。時間などは?」
「ま、気付いていると思いますけど僕たち人間種じゃないので時間はたくさんありますよ」
「なるほど。でも、できるだけ早めに会えるようにします」
「ありがとうございます。いやあ、話の分かる人で良かった」
「いえ、これでも一応は、辺境伯家の当主を長く勤めているので、なるべく我が国に被害が出ない道を選んだまでです」
「へー。ま、いいか。じゃ、僕たちはこれで。念のために言っておきますけど、僕たち2人にあなたたちが何か仕掛けてきた場合はこの街が地図から消えると思っていてくださいね」
「っ!.....肝に銘じておきますよ」
――――――
――――
――
それから、僕たちは屋敷を出て、その周りを散策していた
今は、お昼過ぎだけど、日が沈むころに「夕飯を振る舞うからまた来てくれ」って言われた
それに最後に、脅しておいたし、さっきの部屋を盗聴していたり、今まで僕たちについて回っていた影の人たちは、手を出しにくくなっただろうね
「これで、皇帝に会う手はずも済んだし、あとは待つだけかな」
「そうだね、お兄。でもこの街もそろそろ飽きてきたんだよねー」
「まあ、しょうがないよ。皇帝に会った後は、この街だけじゃなく、この国の中好きに回って楽しめばいいさ」
「それもそうね」
「ま、国探検する前に面白いことに今なってきているし、とりあえずはそれを楽しもうよ」
「確かに。うまくいけば.....」
「まだ、うまくいくかはわからないし、レイの眷属化スキルもどこまで使えて、使ったらどうなるかわからないしね」
「確かに。あまり、魔物を眷属にしたくないから、まだ試せてないのよね」
「使ったら、日の光が大丈夫なのかとか吸血衝動がどうなるのかとかも確認できてないもんね」
「私の場合は、スキルのおかげで日の光は大丈夫だし、身体作られた時、吸血衝動は抑えてもらってるから、たまにお兄の血を吸えば問題ないよ」
「まあ、どうなるかはわからんが、せっかくの2度目の人生なんだ。気楽に好きなことやればいいんだよ」
「うん、そうだね!」
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