第27話 仕事します!
そういうわけで、絶賛飛びながらライムをばらまいている
切り離したライムの周囲を探知できる距離は大体半径1㎞程度だから、1㎞毎に、感覚共有と索敵だけを持たせた、最低限のライムを設置している
じゃないと、本体のライムの弱体化が凄まじいことになるからね
帝国全体をライムの索敵範囲内にするには、クレルドにもらった地図と、AIちゃんを活用した結果、そのライムを10万程度必要になるらしい
.....めちゃくちゃ多くね?
それに加えて、クレルドの要望で、各貴族の家の中にも、同じ個体を置くことになっているから、これで、帝国での隠れ場所なんてほぼなくなったようなもんだ
1体にHPとMPを5ずつ込めて作っているため、ライム本体のHPとMPは50万ずつ上限が減っている
だから、戦いとかになったら表に出すことはできない
.....とはいっても、そこら辺の人間なら瞬殺だろうけどね
ま、このライムの情報の管理は、クレルドと一応のためにAIちゃんに任せてあるから、僕とレイが何かするわけじゃない
「ふぅ~。ライムもお疲れ様。あと半分ちょいだけど頑張ろうね」
「.....(フルフルコクコク)」
うん。かわいい。
一生懸命体をプルプルさせながら、伝えてくる様子は、飛び回ってる疲れを癒してくれる
「そうだなあ。今日はここから少し行ったところに、村があるからそこに富めさせてもらおうか」
「.....(フルフルコクコク)」
夜でも活動はできるけど、精神的な疲れもあるから、近場の街や村に1番泊めさせてもらっている
そして、今日泊まる予定の村が見えてきた
昨日まで泊まってきた村と違って、比較的帝都から近くちょっと裕福そうな村だ
まあ、確かに、この村の周りの森には危険な魔物とかはいないからね
それじゃ、ライムの分身体を適当に配置したら、その村に降りるとしますかね
――――――
――――
――
「よう!坊主、一人旅か?」
「うん!帝都に行く途中なんだ!今日はもう暗くなるから、一晩泊めさせてもらえる?」
「おう、かまわんぞ。この村の宿屋の飯はめちゃくちゃ旨いからな!」
「そうなの?」
それなら期待大だな
「どこにあるの?」
「真ん中の広場を右に行った赤い屋根をした大き目の建物だ。この村は帝都から近いから玉に冒険者とかも来るからな。そのために少し大きめに宿屋が作られてるんだ」
「へー。じゃ、今日はそこに泊まらせてもらうよ」
「おう!じゃ、ゆっくり過ごしてけよー!」
うんうん、いい人みたいだね
それだけ心にゆとりがあるのかな?
街とかに行けば、ピリピリしてるところなんてざらにあるしね
……
そして、僕とライムは宿屋に来た
「わお!思ってたより大きいな.....」
パット見た感じ、50組は泊まれそうな広さがあるね
普通の宿なら、10組とかが限界なのに.....
「いらっしゃいませ。おひとりで大丈夫ですか?」
「はい。えっと1泊でお願いします」
「かしこまりました」
そして、今の僕からしたらはした金を払って、一人部屋へ案内された
部屋のクオリティとかは、ゼルネス辺境伯で泊まった時よりも若干質がいいように感じた
街の宿よりも村のほうがいいのはどういうことだろうと思ったが、多分、街の宿は個人で経営しているが、こちらはある程度、組織的に動いてるのかな?
ま、そう考えれば妥当か
こんな大きい宿を個人経営ってそれこそ、大商人じゃない限り、1個人で経営できないしね
さ、今日もさっさと休んで、残りの仕事頑張らなきゃね!
――――――
――――
――
朝ちょっと早めに起きて、ごはん食べてから即出発
じゃないと余計に時間かかるから、レイと会える時間も減っちゃう
だから、眠い体に鞭打って頑張って働いているのだ
「ライム、今日も頑張ろうね!」
そういうとネックレスになっているライムは
「.....(フルフルコクコク)」
と小さく揺れて返事してくれる
もう、それを見てるだけで、今日1日の活力が出てくる
さて、残り半分頑張るとしますか!
――――
あとがき
今回はちょっと分量少なめになってます
理由は近況ノートにも書きますが、リアルの方でちょっと忙しいので、あまり書く時間が取れない状況です
なので、9,12,15日の投稿はお休みさせていただきます
18日から再開する予定なので、ぜひお待ちください
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