幼年編
第16話しらない天井だ、、、
しらない天井だ、、、
目が覚めた。
何処かで横になっているようだ。
うん、しらない天井だ。
というか頭が痛い。
物凄く痛い。
思わず頭を抱えてしまう。
暫く頭を抱えていると、痛みがおさまってきた。
………あー、あー、あー、そうか、そういえばそうだった。
転生、、、したんだ。
転生したんだよな?
転生したはずだ。
うん、転生した。
僕の名は、、、クロエ。
そうクロエだ。
今5才だ。
…今の状況は、、、
此処は風祭様のお屋敷の離れで、僕は他の子供達と一緒に、三の若様の寄子になるために、親元を離れこのお屋敷で生活をしているんだ。
親元を離れているが別に捨てられたとかいう訳じゃない。
将来のエリートコースに選抜されて、親元を離れ教育を受けている感じだ。
5歳児だがすでに勝ち組か?
今周りで寝ているのは、同じく寄子候補の子供達だ。
皆兄弟姉妹として一緒に生活している。
三の若様の将来の側近候補として、また風祭、さらには国の幹部候補として修練に励む日々を送っている。
皆希少種族か、何らかの加護か固有スキルを持っている。
希少種族や加護や固有スキル持ちを集めているとも言える。
幼少期から囲い込んでるんだな。
加護やスキルの影響か、幼児だとは思えないくらい皆賢く、強い。
今は全員で10人だ。
ここには上は10才から下は4才までいる。
三の若様は今4才、僕のひとつ年下だ。
他にも離れがあり、他の若様方や姫様方の寄子が暮らしている。
クロエは教わっている内容も理解できてる。
身体の方も問題なく、同世代より身体能力は優れている。
普段は修練を受けながら、時間があれば本を読んだり下の子達の面倒をみて過ごしている。
半年に一度親元に帰る日を楽しみにしている。
クロエの性格は、、、なんというか士郎に似ている。
立ち振る舞いや物事の捉え方や考え方は士郎とクロエはよく似ている。
中身がクロエから士郎に代わっても違和感はないんじゃないんだろうか?
これはなんでだろう?
転生ボーナスというやつなのか?
そのせいかクロエは天才児⁈としてここに来ている。
…よし状況の把握はできる。
記憶の混乱もない。
クロエの記憶も、士郎としての記憶も違和感なく、どちらも自分だと認識できる。
どちらも自分で、前は士郎だったけど今はクロエだ。
そう、僕は今クロエだ。
転生したこと、自分自身について、それと今の状況は認識できた。
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