海塩の結晶

【自由奔放が信条の船長Ｘクールに見えてむっつり作家】

自分の記憶を信じているか。それがもし信じられなくなったら、あなたは本当にあなたなのか。

港で遊覧船を運行して生計を立てている向経年（シャンジンニェン）は、ある日譚雁光（タンイェングァン）と譚景山（タンジンシャン）という兄弟の観光案内をして近くの島を観光するつもりだったが、海上でまさかの暴風雨に見舞われ、名もなき小島へ流れ着いた。自分たちが遭難したと思った一行は、なんと六十年前にタイムスリップしていることに気が付いた。長年隠されてきた秘密がそこから明らかになる――。