概要
【書籍化済】田舎、呪術、夏と恋。
『きみ、なんで火がお口から出てるの?』『……へーぇ。オレの火がみえるんだ』幼い日、墓石の陰から現れた妖しい子に、山内くんは命を救われた。小学校六年生になった山内くんは緑豊かな兵庫県山奥の町で、その子、十妙院家の紺(こん)に再会する。しかし今度は“仲間”にひきこまれ、この世ならぬものが見えるようにされてしまう。そのために事件につぎつぎ巻き込まれ、さらに、自分が以前から誰かに呪われていたことを知る。『心配するな、オレが守ってやる』紺は胸を張るが、その胸はふくらんでおり、ずっと彼女を男の子だと思っていた山内くんは困惑せざるをえず……?
狐と禁呪、恋とおまじないの青春オカルティックファンタジー。
角川ホラー文庫様から出版しています。
狐と禁呪、恋とおまじないの青春オカルティックファンタジー。
角川ホラー文庫様から出版しています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!この作品を初めて読めることが心底羨ましい
こちらが照れてしまうような王道のボーイミーツガールに、背筋が凍えるようなジャパニーズホラーをひとつまみ……それほど珍しいものではない。要素だけ見ればありがちな和風伝記と言える。
しかしこの作品は、それらの要素を非常に丁寧に描写している。
奇を衒わずとも面白いからこそ王道なのだと、それを読者にわからせる力があるのだ。私もかつてわからされた。
それらを飾る登場人物も人間味に溢れており、また二面性を持っている。
王道を王道のまま、さらに彩ってくれる彼らのことを、きっと大好きになるはずだ。
私はなったし、何度も脳を焼かれている。
この作品を初めて読める誰かのことが私はとても羨ましく、同時にひた…続きを読む