第40話最終戦
仲間達が次から次へとゴブリンを倒していく。
だがゴブリンを倒せば倒すほどだんだんと強くなってきているような気がする。
『今までのゴブリンと比べるとスピードだけじゃなくて力もそれなりに上がってる』
そう思いながらもゴブリンの攻撃を冷静にかわしていく。
敵のゴブリンも僕達に対抗するように色々なアイテムを使って倒そうとしてくる。
ゴブリンがいきなり僕に向かって閃光玉を飛ばしてきた。
「みんな自分の目を隠して!」
ナギが慌てた口調でそう声をかける。
するとみんな言われた通りに自分の手で目を隠す。
それとほぼ同時に閃光玉が爆発してものすごく眩しい光が周りに広がる。
その光が完全に消えた後、僕達は再びゴブリンに切りかかる。
僕は十分に警戒しながらゴブリン達との距離を詰めていく。
「うおおおーーー!!!」
ゴブリンが叫び声をあげて威嚇してくるが一切構わずに目の前のゴブリンを切り倒していく。
少し後ろに下がり僕に向かって矢を打とうとしてきたが、瞬時に距離を詰めその矢を放つ前に倒す。
その後すぐに横にいたゴブリンも攻撃してきたが、 その攻撃をとっさの判断でかわし右斜め上から剣を振り上げた。
『仲間の人達のさっきまでの勢いが無くなってきてるな』
『今のところ子には1人も出てないみたいだけど』
『一応今のところ死人は出てないみたいだけど』
『だめだだめだ 僕は戦いに集中しないと!』
そう強く自分に言い聞かせて剣を構え直す。
『どうしようクロリス!』
『どうしたの!』
『仲間の人達のほぼ全員の体力が 圧倒的に不足してる!』
『モモさんの方の回復はどうなってるの?』
『モモさんがさっきから頑張ってくれてはいるみたいなんだけど追いついてない!』
なぎはとても焦っているようだったが僕はとても冷静だった。
『ゴブリンの数はあともう少しだから僕1人で倒しても大丈夫だとは思うけどゴブリンキングの強さがどのぐらいか分からないからへたに突っ込んで行くわけにもいかない』
ゴブリンを倒すことができても最後にゴブリンキングを倒すことができなければ意味がない。
『どうすれば仲間を1人も死なせずに戦うことができる!』
『どうすれば仲間を殺されることなく上手く立ち回ることができる!』
剣を振る手は止めることなく考える。
『どうしたらこの街を確実に守ることができる!』
そんなことを戦いながら考えていると後ろの方からなぜかいきなり大砲の弾が飛んできた。
その飛んできた球はゴブリンに直撃する。
大砲の弾が飛んできた後ろの方に目線を向けるとそこには!
「
そこにはずっと前に助けた村の人達がいた。
「皆さんが何でこんなところに?」
ナギが疑問の表情を顔に浮かべてそう尋ねる。
「風の噂で今この町が大変なことになってるって聞いて駆けつけたんですよ」
「このでかい大砲を動かしながらここまで来るのは少々骨が折れましたけどね」
1人の男の人が冗談ポイ口調でそう言う。
「申し訳ないんですけど私たちに協力してくれますか?」
「そんなの言われるまでもなく協力するに決まってるじゃないですか、 何て言ったってあなた達は私達の命の恩人なんですから」
「いいかお前ら英雄様達にあの時の恩を返すんだ!」
「おおおーーー!!!」
そこからは
「勇者様右の少し遠くの方から火矢が飛んできます気をつけてください!」
その声かけのおかげで攻撃を避けることができた。
ゴブリンも僕達の攻撃に対抗するようにいろんな道具を使って攻撃してくる。
みんなと協力して一頭残らずゴブリンを倒すことができた、ゴブリンキングを除いて。
『ゴブリンキングとここで戦って町を壊されるわけにもいかないし場所を移動するか』
剣を構えなおしてゴブリンキングにゆっくりと近づく。
そのゴブリンキングの攻撃をうまいことかわしながら
『よしここなら人がいないから思う存分戦える』
そう思っているとなぜかさっきまで一緒に戦っていた人達が、ここまで駆けつけてきた。
『なんでこの人達がここまで来てるの?』
ナギにそう疑問の言葉を投げかける。
『私は頑張って止めたんだけど、どうしてもこの戦いを最後まで見届けたいって聞かなくて』
『わかった少しでも危なそうだったら全力でその人達を守って!』
『わかった!』
力強くなぜてそう言葉を返してくる。
僕はゴブリンキングの方に向き直り再び剣を構え直す。
それと同時にゴブリンキングが叫び声を上げながら大きな棍棒を力強く振り下ろしてくる。
その攻撃をとっさに左に避けた。
『やっぱりゴブリンキングなだけあって力が相当あるみたいだな』
『とりあえず距離を取りつつ弱点を探してみるか』
僕はゴブリンキングとの距離を取り観察をしながら攻撃を避けて弱点を探す。
左の手でガラガラお持ちそのガラガラを棍棒の形に変えた。
二つの武器を同時に構える。
「私達も英雄様の助けに入った方が!」
「無駄ですよ!」
ナギが厳しい言葉を返す。
「なんでなんですか
1人の女の人が少し強い口調でそう言うといきなり横にふらついて倒れそうになってしまう。
ナギがすかさず倒れないように支える。
「こんなフラフラな状態で助けに入ったってどうするんですか、ただ邪魔になるだけですよ」
「こんな最後の最後で英雄様の力になれないなんて!」
目に悔し涙を浮かべてそう言う。
「今はあの子を信じましょう!」
『頼んだわよクロリス!』
戦っているといきなり後ろに下がり指を構える。
それもさっきまでの戦いでゴブリンが使っていたやつではなく、その2倍ぐらいの大きさの弓と矢を構える。
僕に向かって迷うことなくその矢を放つ。
攻撃をすかさず避けて距離を詰めて斬りかかる。
だがその攻撃はゴブリンキングの固い体に弾かれてしまう。
そして頭をぐっと掴まれすかさず顔面を殴られる。
攻撃の隙を与えないと言わんばかりに何発も何発も連続で攻撃してくる。
その攻撃を食らっていく内に僕の意識は途絶えた。
ゆっくりと目を覚ますと黒いモヤがかかった天井が目に止まる。
体を起こし辺りを見回してみるがそこには何もない。
辺り一面真っ黒で何も見えない何もない。
『ここはどこなんだ…』
そう疑問に思いながらゆっくりと立ち上がり足を前に進める。
「…」
今ふと誰かの声が後ろから聞こえた気がした。
後ろを振り返ってみるがやはりそこには何もない。
「クロリス!」
今度ははっきりと聞こえた僕の名前を呼ぶ声が。
『ナギ!』
僕は後ろを振り返って走る。
『そうだ僕は助けないといけないんだ町の人達を、街のみんなを!』
『大事な仲間を!』
足に力を入れて地面から立ち上がる。
すると手の甲の紋章が綺麗な水色の光を放っていた。
『僕はみんなを守る!』
心の中でそう強く誓って両手でその青い光をまとった剣を構える。
『これで終わりだ!』
まっすぐゴブリンキングに向かってその剣を振り下ろした。
叫び声をあげるひまもない速さで。
こうしてゴブリンの襲撃を食い止めることができた。
(後書き)
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