第30話ダンジョン攻略
次の日僕達はいつものようにギルドに向かった。
「何のクエストを受けましょうかね?」
そう言いながらモモさんがクエストボードに貼られている紙を見渡す。
「そうね私はある程度簡単なやつなら何でもいいわ」
「それはまた条件の出し方が曖昧ですね」
そう言って再びクエストボードの方に目を向ける。
「それならこのクエストなんてどうですか?」
ナギにそのクエストの紙を渡す。
その紙にはこう書かれていた。
ダンジョン攻略クエスト、このクエストはダンジョンの中にいるボスモンスターを
報酬金貨330枚
「このクエストだったら3人で余裕でいけるんじゃない?」
「そうですね報酬もなかなか良さそうですし」
「勇者様はこのクエストでいいですか?」
「うん、今モモさんが言ってくれたみたいにこのクエストだったら3人でいけば問題なさそうだしね」
「それじゃあこのクエストにしましょうか」
そのクエストの紙をカウンターまで持って行って代わりにそのダンジョンに行くまでの地図をもらう。
ギルドを出て早速ダンジョンの方へと向かう。
「それにしてもダンジョンに行くのってなんだか久しぶりな気がします」
「最近忙しかったしそのせいもあるんじゃない?」
ナギが軽く言葉を返す。
「まぁ今回のダンジョンも私達3人ならきっと余裕でいけるんでしょうけどね」
「モモさんそんなこと言ってるとモンスターに隙を突かれてやられるわよ」
「きっと大丈夫ですよ私の回復魔法と那岐山の効果力魔法と勇者様の最強の力があれば」
『モモさんのその絶対的な自信はどこから来るんだろう?』
「勇者様の強さからです」
そう言葉を返してくる。
「勇者様はピンチに追い込まれた時ほど強くなるみたいですね」
『それはこの勇者の紋章の力のおかげであって僕の力とはそんなに関係ないよ』
「本当にそうでしょうかね?」
『どういうこと?』
「私は少なからず勇者様の意思の力でもあると思いますよ」
「クロリスの場合は勇者の紋章の力が発動しなくても十分化け物みたいに強いんだけどね」
ナギがなんてことなさそうにそう言った。
「そうですね勇者様の場合勇者の紋章の力も借りる必要ないぐらい強いんですね」
『化け物ぐらい強いかどうかはわかんないけどこの力でみんなを守れるんだったらそれでいいかな』
そんな雑談をしながら歩いていると目の前に大きなダンジョンが見えてきた。
「目的の場所はここであってるみたいね」
そう言いながら地図と場所を照らし合わせて確認する。
「慎重に中に入りましょうか」
『うん』
そう返事を返してナギの後ろについていく。
「そんなに暗くはないみたいだけどいつモンスターが私達を襲ってくるかわかんないから慎重に歩くわよ」
「わかりました」
モモさんがそう言葉を返したと同時に僕達の方に向かってコウモリが飛んできた。
「ひい!」
『モモさんコウモリとか苦手なんですか?』
「いえ別にそういうわけではないんですけどいきなり来られるとびっくりするんです」
さらにダンジョンの中を進む。
「さっきから結構歩いてますけどモンスターと遭遇しませんね?」
「モンスターと一度も遭遇しないでボス部屋に行けるんだったらむしろそっちの方がありがたいんだけど」
『まあ確かにそれなら僕も余計な戦いをしなくていいんだったらそっちの方がいいし』
そんな話をしながらダンジョンの中を慎重に歩いていると何かのモンスターの群れがこっちに近づいているようだった。
一度立ち止まりそのモンスターの動きを観察する。
近づいてくるとそのモンスターの群れがゴブリンの群れだとわかる。
「うあああーーー!!!」
僕達の姿を確認すると同時に叫び声をあげて襲いかかってきた。
そのモンスターの攻撃を冷静に避け距離をとる。
「この数だったら私達3人で余裕で行けそうですね」
モモさんが丁寧に敵モンスターの攻撃を避けながらそう言ってくる。
『後ろの方にゴブリンの巣が隠れてなければの話ですけどね』
僕は手に持っている剣を構え直しゴブリンをバッタバッタと切り倒して行った。
「うあー」
一体のゴブリンが合図をするようにそう声を上げると一箇所に集まった。
するといきなり何体かのゴブリンが弓矢を構え僕達に向かってその矢を放つ。
『2人とも避けて!』
僕はその矢を後ろにジャンプして避けた。
だが僕は再びゴブリンが弓矢をセットする前に距離を詰め一体のゴブリンを倒した。
2人も僕に続くように攻撃をする。
「うあああーーー!!!」
最後の抵抗と言わんばかりにゴブリンが襲いかかってくる。
だがその攻撃を避け素早くゴブリンを倒していく。
「ふうなんとか無事に片付いたわね」
ナギがそう言って一息つく。
そして再びダンジョンの中を進む。
「ダンジョンクエストの紙に書いてあった通り少し普通のダンジョンと比べると大きいですね」
「でも道が複雑じゃないから助かったわ」
そんな話をしながら足を進めていくと再び前から何かが近づいてくるのが分かった。
『2人とも一回止まって!』
2人にそう声をかけてその近づいてくるものの正体が分かるまで待った。
近づいてきたのは大型モンスターだった。
そのモンスターは野生のモンスターのような見た目をしていた。
「ぐおおおーーー!!!」
そのモンスターがゆっくりと、僕達のほうに顔を向けると、威嚇するようにそう叫び声をあげる。
『ナギは右側から攻撃をして、モモさんは左側から攻撃をしてください』
「分かりました!」
「わかった」
「ぐおおおーーー!!!」
モンスターが再びそう叫び声を上げながら鋭い爪を振り下ろしてくる。
僕はその攻撃を避けてすかさず剣を振り下ろすが、モンスターの体が硬くカンという音とともに剣がはじかれてしまう。
モンスターの攻撃が来る前に一度距離をとる。
『普通に攻撃するだけじゃそんなにダメージは通らないか』
『私が攻撃をするからクラリスはその後に続いて攻撃をして!』
『わかった』
ナギに何か作戦があるのかと思いとりあえず言われた通りに攻撃に続くことにした。
「ファイヤーボール」
その攻撃はモンスターに直撃した。
『よし今だ!』
一気に距離を詰め再びモンスターに向かって剣を振り下ろす。
「うおおおー!」
剣がモンスターの弱点に直撃して叫び声を上げる。
『みぞおちらへんを重点的に攻撃した方がダメージが通りやすそうだ』
「2人とも今私が持っているスキルで能力を底上げします」
「身体能力強化攻撃力強化防御力強化」
モンスターも本気を出してきたようでさっきの2倍ぐらいのスピードで攻撃をしてくる。
慎重にその攻撃を避け隙を突いて攻撃する。
『ここだ!』
僅かな隙を突いて一気に攻撃を畳み掛ける。
「ぐおおおーーー!!!」
最後の攻撃と言わんばかりに叫び声をあげて攻撃してくる。
『これで終わりだ!』
スキルでガラガラをものすごいでかい棍棒の形に変えそのモンスターをぺちゃんこにした。
なんとか無事にモンスターを倒すことができほっと胸を撫で下ろした。
(後書き)
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