第34話怪しげな黒い雲

『あの馬車 に乗ってたおじさんが言ってた通りだ』



『でもこの状況を抜け出さないことには攻撃のしようがない!』



どうやらこの周りの砂はこのモンスターが操っているようだ。




『ナギ動ける?』



「さっきから動こうとしてるんだけど砂に足が取られて思うように動けない」



するとそのモンスターが 砂の動きを変えて自分の方へと僕達を寄せる。



モンスターに近づいたところですかさず剣を振り下ろす。



だがカンという音とともにはじかれてしまった。



『体が固くて攻撃が通りにくい』



『それにおそらくは足が安定してないからいつもの半分くらいの力持たせてない!』



「勇者様今能力をそこでしますね!」




「身体能力強化 攻撃力強化防御力強化!」



「ありがとうございますモモさん!」



僕は再びそのモンスターに向かって剣を振り下ろしたが全くと言っていいほど手応えがなかった。



『モモさんに今日貸してもらっても ダメなのか!』



するとその砂の中から 男体化のサソリの形をしたモンスターが一気に出てきたり



「嘘でしょ一体だけじゃなかったの!」



ナギが驚きの声を上げる。



『 モンスターが何体に不要と僕た達がこのモンスターを倒すしかない!』



『とは言ったもののただ単にまっすぐ突っ込んで攻撃するだけじゃ 意味がないだろうし何かこのモンスターを倒す方法を考えないと』



『何かないか何かこのモンスターを圧倒できる良い方法は!』



倒す方法を色々と考えていると僕の目の前にスキル習得の画面が出てきた。



《500ポイントを使ってスキルマルチウェポンをランクアップさせガントレットハンマーを習得しますか》



僕は迷わずにスキル習得を選択した。



僕はガラガラの形をとてつもなく大きなハンマーの形に変えた。



『ガントレットハンマーーー!!!』



その手に持っているハンマーを力強く そのモンスターにたたきつけた。



そのモンスターは勢いよく吹っ飛ばされ空高くどこかへと消えていった。



「何なんですか今の攻撃勇者様!」



『僕にもまだよくわからない なんとかあのモンスターを倒す来ないといけないっていうことだけ考えてたから』



『そしたらいきなりこのスキルの習得画面が出てきてもうこれしかないと思って使ってみたらこうなった』



淡々とした口調でそう説明する。



正直自分でもまだ何が起こったのか理解できていないため感情が追いついてきていない。



「何今の…」



ナギも何が起こったのか理解できていない様子で呆然と立ち尽くしていた。



『それは僕にも分からないとにかく必死だったから』



僕達は再び明日の前に進める。



しばらくあさ前に進めていると空に 毒々しい色の雲が広がっているのか分かった。



今まで歩いてきた道も毒々しい色の雲が広がってはいたが、今までのと比べるとだいぶ色がさらに毒々しい色をしている。



「ここら辺禍々しい魔力がさらに強くなって広がってるわね」



ナギが真剣な表情でそう言葉を口にする。



「ええそうですね」



モモさんも真剣な表情でそう言葉を返す。



魔力を感じることはできないのではっきりしたことはわからないが、僕もなんとなくここら辺の空気はどんよりしていると言うか嫌な感じがする。



そんな話をしながら歩いていると目の前に大きな卵が見えた。



「なんだろうこの卵?」



ナギが不思議そうな顔をしながら その卵に少し近づく。



その卵の一部分にはひびが入っていてそこから空に広がっているどす黒い色の空気が漏れ出している。



『空に広がってるどす黒い空気の正体は これか!』



そのどす黒い色の空気に目を奪われて気付くのが遅れたがその地面には麻薬の花が咲いていた。



そして横のほうにふと顔を向けると卵の破片らしきものが落ちていた。



「とりあえずこの前この花を受付の女の人に渡そう」



『この卵の破片みたいなやつはどうする?』



そう言いながらナギにその卵の破片みたいな物を手渡した。



「一応これも傷とに持ってって鑑定してもらいましょうか」



それから僕達は受付の人からもらった 3日ぶんの食料を食べながらなんとかギルドに戻ってくることができた。




「おかえりなさいなさい長旅ご苦労様でした」



「はぁ疲れた」



ナギが深いため息をつく。



「すいません帰りの馬車を用意しようとは思っていたんですけどあまりに風が強いと聞いていたので下手に出すわけにもいかなくて」



「全然大丈夫ですよ気にしないでください」



ナギが全然大丈夫とはとても思えない疲れきった表情を顔に浮かべながらそう言葉を返す。



「疲れているところ申し訳ありませんが 私についてきてくれますか?」



僕たちは言われた通り受付の女の人の後ろについていく。



するといつもの人気のない場所に連れてこられた。



「まずは引き続き極秘任務を引き受けて頂いてありがとうございます」



「これがクエストクリアの報酬になります」



受付の人がそう言ってこの前に極秘任務を引き受けた時より大きな巾着袋をカウンターに置いた。




ナギがその巾着袋を受け取ろうとするが 相当重いのかちゃんと持ってていない。



「重い一体いくらこの中に入ってるんですか!」



「ええと大体金貨2000枚以上は入ってると思います」



「金貨2000枚!」


「金貨2000枚!」


『金貨2000枚!』



3人同時に驚きの声を上げてしまう。



「2000枚なんてさすがにそんなにもらうわけにはいきませんよ!」



ナギが少し慌てて言った。



「いえいえ皆さんに極秘任務の調査を引き受けて頂いているおかげでとても助かっています」



「むしろこのくらい払わないと私達が申し訳ないですよ」



「だからどうか貰ってください」



「そうですかそういう事ならありがたく頂いておきます」



ずっと持っているのは辛いと思ったのか一度カウンターの上に置く。



「それでこれを鑑定して欲しいんですけどいいですか?」



「はいもちろん」



ナギがさっき回収した麻薬の花と何かの卵の破片らしき物を手渡した。



「これは何ですか?」



「多分何かの卵のかけらだとは思うんですけど何の卵なのか分かんなくて」



「わかりましたとりあえず何か分かるかもしれないのでこれも鑑定してみますね」



「よろしくお願いします」



僕達はもらったお金を預けて宿屋に戻った。




「それにしても勇者様のこの前のスキルすごかったですよね」



「本当一瞬何が起こったのかわかんなかった」



『まさか僕もただのがらがらがハンマーの形に変形するとは思わなかったよ、しかも巨大なやつに』



「というかただのガラガラを武器として使えている時点でもうただのガラガラではないような気がするけどね」



『それを言ったら最初からこれはただのガラガラじゃない、なにせ振るだけでモンスターが助けてくれるんだから』



『そういえばこのガラガラ通常状態で一回しか使ったことなかったらわかんないけどあのモンスターってどこにいても助けてくれるのかな?』




「 試しに今読んでみたらいいんじゃないですか?」



「 そんなことしたら街にいる人達がパニック起こして大変なことになるでしょう!」



すかさずそう言葉を返す。



「冗談ですよ冗談でも私見たことないので一度見てみたいですね」



この日の夜は3人とも3日間の疲れが溜まっていたようですぐに眠りについた。



(後書き)


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後一体どうなるのっ……!?」


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このお話は人気があれば続きを書こうと思っています。

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