追放勇者のやり直し魔王に呪いをかけられ転生したがしかし幼馴染に育児をしてもらわないと『周知ポイント』がたまらないなんて【鬼畜】すぎる！？

第24話手料理

それから僕はモンスターとの距離を取りつつ一瞬の隙を見つけたら一気に距離を詰め攻撃するというのを何回か続けた。

『ここだ！』

力強く踏み込むと同時に勢いよくモンスターに向かって剣を振り下ろす。

だがカンという音と同時に剣が弾かれてしまう。

『このモンスターの体は思った以上に固い！』

急いで態勢を戻そうとするが モンスターがその 隙をついて 勢いよく殴り飛ばす。

その攻撃に反応することができずモロに食らってしまい、後ろの壁まで吹っ飛ばされ激突してしまう。

「大丈夫ですか勇者様！」

慌てた口調でそう言って僕の方へと掛け合ってくる。

「今怪我を治しますね」

「神よこのものに安らぎを与えたマイヒール」

するとさっきモンスターから受けた傷がだんだんと治っていく。

『モモさんに傷を直してもらうのはこれが初めてっていうわけじゃないけどやっぱり回復速度が速いんだ！』

「今私のスキルで勇者様の身体能力を強化します！」

「身体能力能力強化防御力強化攻撃力強化！」

僕は再びモンスターとの距離を詰め勢いよく拳を振り下ろす。

「うおおおーーー！！！」

『よし間違いなくダメージは与えられてる！』

『モモさんナギの身体能力とかもスキルで底上げすることは出来ますか？』

『はいもちろんです』

『なら全員の能力をあげて3人で一気に畳み掛けましょう！』

「身体能力強化防御力強化攻撃力強化！」

僕にさっきかけたのと同じスキルをナギに付与する。

『モンスターの攻撃が分散するように3人でそれぞれ攻撃をしましょう』

「はい勇者様！」

僕の作戦通りモンスターの攻撃を分散した。

「ファイヤーボール！」

ナギは モンスターとの距離をうまくとりながら長距離攻撃でジワジワとモンスターの体力を削っていく。

モンスターを再び僕に向かって急遽振り下ろしてきた。

僕はその攻撃を冷静に避ける。

『大体のモンスターの動きのパターンが分かってきたぞ！』

『次は左拳を振り下ろしてくる！』

『 そしてその次は右拳を振り下ろしてくる！』

するとその予想は的中していて 攻撃を避けることができた。

「うおおおーーー！！！！！」

するとモンスターが怒りがこもった叫び声をあげ、渾身（こんしん）の一撃と言わんばかりに僕に向かって再び拳を振り下ろしてくる。

するとその時横からナギのファイヤーボールが飛んでくる。

『今だ！』

ファイヤーボールが直撃したと同時に そのモンスターの元に向かって勢いよく剣を振り下ろした。

「うおおおーーー！！！」

「さすがですね勇者様」

「いや今回はモモさんが僕達2人の能力をスキルで底上げしてくれたからですよ」

「ナギも攻撃する隙を作ってくれてありがとう」

「別にわざわざお礼を言われることでもないわよ」

その倒したモンスターの素材を回収してギルドに戻った。

「おかえりなさいクエストの方はどうでしたか？」

「勇者様のおかげで無事 クリアすることができました」

「勇者様？」

『モモさん僕達が勇者だってことは誰にも言ってないんですよ！』

『あ！そうでした』

「さっきまでこの服が勇者様みたいに強いねっていう話をしてたのでつい」

「確かにまだ赤ん坊のはずなのにこの子の騎士団長と同じステータスだなんて正直化け物じみてますよね」

『なんとか話をそらすことには成功したみたいな』

ほっと一息つく。

「これがボスモンスターを倒した時に手に入れた素材です」

クエストをクリアしたことを証明するためボスモンスターから回収した毛皮をカウンターに置いた。

「はい確認しましたそれではこれがクリア報酬です」

そう言って受付の人は大きな巾着袋をカウンターに置く。

その巾着袋受け取りギルドを出た。

「一瞬ばれるんじゃないかと思ってヒヤッとした」

「大丈夫ですよ 私がフォローしておきましたから」

「ていうかフォローしといたも何もモモさん自分が蒔いた種でしょ」

『まあまあ良かったね正体がばれなくて』

「私的にはお2人が勇者だっていうことをばらしても特に問題なさそうな気はしますけどね。でもまあ 大騒ぎにはなると思いますけど」

「確かに大丈夫かもしれないけど、念のためって言うのと後他の勇者パーティーのメンバーはどうしたんですかって聞かれると思うから簡単に言えないのよ」

「そういえば勇者パーティーの人達と一緒に魔王と戦ってた時に2人を置いて逃げたんですよね」

「ええそうよでも私はあの人達とできることなら関わりたくないから何も困らないんだけどね」

そんな話をしながら宿に戻った。

「すいません」

宿屋に戻るといきなり一人のおばあちゃんが謝ってきた。

「こちらのミスで今日出すはずの夜ご飯の食材が足りなくなってしまって、ですが夜ご飯の時間までには何とかしますのでご安心下さい」

「なら夜ご飯はこちらで何とかしますので大丈夫ですよ」

ナギが言った。

「ですが」

「本当に大丈夫ですから気にしないでください」

『でも夜ご飯食べれなかったらどうするの？』

「そんなに心配しなくても大丈夫よ私が作ってあげるから」

『え！ナギって料理できたの？』

「何クロリス私のこと馬鹿にしてるの！」

「別にそういうわけじゃなくて、長いこと一緒にいるけど料理してるとこなんて見たことなかったから」

部屋に戻るとナギが夜ご飯を作るための食材を買ってくると言って部屋を出た。

ナギが戻ってくるといつも通り3人でお風呂に入る。

「今日も色々あって疲れましたね」

モモさんがゆっくりと肩までお湯に浸かりながら気持ち良さそうにそう言った。

「それにしても お金がたまったらそのうち3人で住む家とか建てたいですね」

「そうね今のところ問題はないけど毎回毎回お金払ってるのももったいないしね」

「そうね今のところ問題はないけど毎回毎回お金払ってるのももったいないしね」

おもしろおかしくそんな実現するかどうかわからない夢のようなことを話しながらゆっくりお風呂に浸かった。

「今すぐ夜ご飯作っちゃうからちょっと待ってて」

そう言っているナギの表情はとても自信満々で 僕の方を見ていた。

おそらくさっきナギって料理できるのと言ってしまったから心に火がついたのだろう 。

でもまあ料理を作ってくれるのは素直にありがたいので大人しく待つことにした。

ピンクの可愛らしいエプロンを身につけてさっそく料理を始める。

そっからしばらくして。

料理を作り終えたナギがテーブルの上にその料理を順番に並べていく。

そのテーブルに並べられたご飯を見て正直驚いた。

綺麗に盛り付けされたサラダや美味しそうなパンなどいろいろなものが並べられていた。

「どうクロリス これで少しは私のことに見直した？」

自信ありげに胸を張りながらそう聞いてくる。

『正直ここまでナギが料理を作れるとは思わなかったよ』

「すごいナギさんって意外と女子力高かったんですね」

「それどういう意味」

「せっかく作ってあげたんだからクロリス残さずに食べなさいよ」

『わかってるよ』

「それじゃいただきます」

『とは言ったもののさすがにこの量は一人で食べきれないな』

「クロリス残さず食べてね」

笑顔でそう言ってくる。

時間はかかったが何とか3人で全部食べきることができた。

(後書き)

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