砦の番人ー英雄になる

あんこもっち

勇者

第1話 序章

はるか太古の昔、


銀河系からはるか彼方にある小さな銀河の小さな星が今回の物語の舞台となる。


地球より少し小さな星で惑星エルーラと呼ばれる星。


ここには魔族と呼ばれる特殊な能力を持った種族がこの星を君臨しており、力のない人間たちは家畜や奴隷としてあつかわれていた。


神「エルーラ」は魔族に支配されている人間たちを憐れんだ。


もともと人間たちはこの星の神「エルーラ」によって創造された存在である。


エルーラ神はこの星の原初に人間たちを創造した。


その目的は大宇宙を創造された創造主の願いを叶えるため。


宇宙を創造され、銀河を創造された創造主の願いは、宇宙、銀河、そして多くの惑星に様々な生命体を生み出してそれらを進化させていくことを望まれた。


その願いを成し遂げるために創造された人間たちは、神の願いによって、その生命活動を通して、その人生の中でさまざまな経験を積むことで魂を進化、成長させることができた。


そうして創られた人間たちはこの星での生命活動を通して多くの文明を創り出したのである。


しかしある日のこと、空から大きな軍艦の大群が突如として現れた。


軍艦は人間たちの国を襲撃し、数多くの人たちが殺されていった。


軍艦から降りた者たちは人間によく似ていたが身体能力や特殊能力を有しており、その力でもって人間たちを殺戮していった。


生き延びた人たちは侵略に来た種族を「魔族」と呼び、たいそう恐れたのである。


そして魔族に服従し、奴隷となった人間たちは労働者や家畜のような存在となり長い年月にわたって魔族に苦しめられたのである。


そうした立場の弱い人間たちを魔族の支配から救うために、神「エルーラ」は神の力の一部を人間に与えることにした。


もっとも神の力に適合した人間に自らの特殊な力を与えて魔族に立ち向かえるようにしたのである。


そうして特殊な力を与えられた者たちは「勇者」と呼ばれ、魔族たちを次々と葬っていった。


そして勇者は魔族たちから恐れられる存在となったのである。


神が認めた勇者は五人。


それぞれの勇者は神の力を顕在させて人々を救う力となり、そして魔族を退ける力となった。


最初はバラバラに活動していたが、勇者が五人揃った時、後に初代の王となる勇者が人間を解放するため四人の勇者と共に魔族を戦いながら領土を解放し、やがて魔族を追い払う。


魔族たちは散り散りになって逃げた後、不毛な辺境の地に魔族の国をつくるようになった。


そして人間たちはようやく自由の身となり、自分たちの力でこの地を治めることができるようになった。


勇者の一人は王となり、もう一人の女の勇者と結ばれて自分たちの王国を建てる。


他の勇者は領主となって分散し領地を治めた。


そして王国が安定してきた時、魔族が再び王国に侵略してきた。


勇者は魔族と戦い再び退ける。


度重なる魔族との衝突に嫌気をさした勇者たちは、二度と魔族にこの地を奪われないようにとそれぞれの治める領地に塔を建て、魔族に対する結界を張ることにした。


地下にある龍脈の膨大な魔力を利用し結界を張り巡らせて自らの子孫に維持魔法を伝えて塔を護らせたのだ。


その後、王国はようやく平和な時代を迎えることができたのである。

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