労働力、代替臓器、そして愛玩用。クローン技術によって生み出され、グロテスクな使命のみに生を赦された少年少女たち。地に舞い落ちるひとひらの雪のように純粋で、それゆえ脆く儚い。彼らは「その時」、何を想い何を選ぶのか。ディストピア物で在りながら、美しく切なさに溢れるSF連作。同著者による和風SF「空人ノ國」と併せてオススメです。*余談ですが、本作を読むと語彙表現や比喩といったレトリックは、世界のディティールや肌触り、つまり「絵がない小説で『絵』を描く」ためにあるのだな、とつくづく思います…… (^^;;
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