★★★ Excellent!!! ヒトの模造品《オルタナ》の心の行方は—— 永久凍土 労働力、代替臓器、そして愛玩用。 クローン技術によって生み出され、グロテスクな使命のみに生を赦された少年少女たち。 地に舞い落ちるひとひらの雪のように純粋で、それゆえ脆く儚い。 彼らは「その時」、何を想い何を選ぶのか。 ディストピア物で在りながら、美しく切なさに溢れるSF連作。 同著者による和風SF「空人ノ國」と併せてオススメです。 * 余談ですが、本作を読むと語彙表現や比喩といったレトリックは、世界のディティールや肌触り、つまり「絵がない小説で『絵』を描く」ためにあるのだな、とつくづく思います…… (^^;; レビューいいね! 1 2022年5月17日 07:45