概要
身に余るその品、命の保障と引き換えに引き取りますが……どうします?
その村で起きたのは、突如痣が広がり手足が腐り落ちる病。
医者も逃げ出す病を治したのは菩薩の描かれた《奇跡の掛け軸》。
噂が噂を呼び、遠く離れた地で奇生種屋を営んでいる依代(よりしろ)の耳にも入り、そんな異様な病を治せるのなら、失われた視力を取り戻すことも出来るかもしれないと、意気揚々と村へ向かって旅立った。
しかし、村へ辿り着くも、掛け軸の持ち主である誠二郎からは既に掛け軸はないと言われる。
簡単には引き下がれなかった依代が根気よく探りを入れれば、掛け軸に描かれた菩薩が消え、代わりに鬼が現れたことを知る。どうしてもその鬼を見たいと泊まり込みで居座れば、夜中に現れた鬼は、依代には目もくれずにある一件の家屋へ。
果たして菩薩はどこへ消え、鬼はどこからやって来たのか。
どうしても掛け軸が欲しい《奇
医者も逃げ出す病を治したのは菩薩の描かれた《奇跡の掛け軸》。
噂が噂を呼び、遠く離れた地で奇生種屋を営んでいる依代(よりしろ)の耳にも入り、そんな異様な病を治せるのなら、失われた視力を取り戻すことも出来るかもしれないと、意気揚々と村へ向かって旅立った。
しかし、村へ辿り着くも、掛け軸の持ち主である誠二郎からは既に掛け軸はないと言われる。
簡単には引き下がれなかった依代が根気よく探りを入れれば、掛け軸に描かれた菩薩が消え、代わりに鬼が現れたことを知る。どうしてもその鬼を見たいと泊まり込みで居座れば、夜中に現れた鬼は、依代には目もくれずにある一件の家屋へ。
果たして菩薩はどこへ消え、鬼はどこからやって来たのか。
どうしても掛け軸が欲しい《奇
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!鬼モ仏モ、所詮ハ人ノ創作ナラバ、因果ハ応報セズベカラザラン也?
村を襲うおぞましい奇病に、人々はあらゆるものに救いを求めておりました。その奇病を治癒するという菩薩を描いた『奇跡の掛け軸』にたどり着いた人々は、「ささやかな条件」を承諾し、有難くも救済されますが、『奇跡の掛け軸』に描かれた菩薩は、いつしか鬼へと変貌を遂げます。
菩薩はどこへ消え、鬼はどこからやってきたのか——依代という名の盲目の少女が、見えない目で本質を射抜きます。
それはそうと、盲目の彼女は、視力はなくとも不自由はないようです。
それでも光を取り戻さんと願うのは、彼女の持つ強さでもある反面、一種の弱さでもあるように思え、いとおしさを覚えます。
何度と気持ちを踏みにじられて、何度と絶望…続きを読む - ★★★ Excellent!!!笑顔を絶やさぬ盲目の少女と苦労性の従者。二人が求めるもの奇跡の掛け軸
ある村で突然流行り出した奇病。
手足に痣ができ、痣ができた者は激痛とともに手足が腐り落ちるという。
だが、その奇病は、病を治してくれる《奇跡の掛け軸》でおさまった……はずだった。
《奇跡の掛け軸》を求めて村へやってきたのは、刀を佩いた盲目の少女・依代と、彼女の従者である祥之助。
だが、掛け軸の持主である誠二郎は、すでに掛け軸はないと言い――。
依代様と祥之助さんのやりとりがとても軽妙で大好きです!(≧▽≦)
笑顔でぐいぐい押していく依代様の言動は小気味よくもあり、そんなに言っちゃって大丈夫!? と心配にもなり……。
祥之助さんの苦労がしのばれます(苦笑)
《奇跡の掛け軸》とは、何なのか…続きを読む