ダンジョン探偵ヘルメス・リドル　一番ノ魔女と謎解き呪い

　北大陸に名高い商業都市ミナミ、その街には〈ミナミの迷宮〉という有史以来の謎がその基底にひそんでいた。この迷宮は歴代の冒険者をいざなってきた。中には迷宮の途上で力が尽きて倒れてしまったもの、あるいは迷宮の中から一見すると宝には見えないモノを持ち帰って財を築いたものもいる。人の夢と欲望で膨れ上がったのがミナミの街だ。
　エルフの里の片田舎に育ったラビ・リンディスはいつか都会の女になることに憧れを抱いていた。あるいきさつで親と仲違いをして家を飛び出したラビは、訪れたミナミの都で呪われた探偵と出会う。

　探偵の呪いを解く方法とは――謎を解くこと。
　謎を解き続けないと、呪いは恒常的に続いてしまうという。

　はたしてヘルメス・リドルは自分に呪いをかけた〈一番ノ魔女〉を見つけることはできるのか。
　呪いを解くことはできるのか？