概要
【金のたまご・公式レビューいただきました!】
サラリーマン・寺崎正・四〇歳。
彼は何処にでもいるごく普通のおっさんだ。
家族のために黙々と働き、家に帰って夕食を食べ、風呂に入って寝る。そんな真面目一辺倒の毎日を過ごす、無趣味な『つまらない人間』がある時見かけた奇妙なポスターにはこう書かれていた――サークル「異世界召喚予備軍」、メンバー募集!と。
そこから始まるちょっと笑えて、ちょっと勇気を貰えて、ちょっと泣ける、おっさんたちのほろ苦い青春ストーリー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!年齢は関係ない。仲間がいて一緒に楽しめるって最高だよね!
主人公は「おっさん」。仕事をして帰る、しがないビジネスパーソン。
そんな彼が変なポスターを見かけた。
「サークル『異世界召喚予備軍』、メンバー募集中!」。なに、それ?――
紹介文(あらすじ)を読むと、ぱっとしない感じの主人公だったので物語に面白みがあるのか気になっていました。ところが読み始めると、あっという間に引きこまれました。
サークルのメンバーはおっさんばかりですが、個性豊かなメンバーが活動を楽しんでいる様子に、こちらも楽しくなってきます。それだけではなく、精神的に成長していくシーンもあり、応援したくなる熱い場面もありました。
身近にありそうなサークルの話ですが、「異世界召喚」と…続きを読む - ★★★ Excellent!!!年は関係ない!みんな、己の「異世界」へ行こう!!
平凡な会社員であり夫、父親である主人公が、公民館の一風変わったサークルに参加することで、自分の「平凡」を塗り替えていくお話です。異世界とありますが、能力とかチートとかはナシ!本当に自分の力だけで自分を変えていく、勇気をもらえる物語。
正直言って40歳が「おっさん」というのが許せるかどうかはおいておくとして(女性なら「おばさん」…いやいや、まだまだそんなことないと言い張りたい!笑)、年齢に関係なく、自分の中の「異世界への扉」はいつだってそこにある。主人公は、ひょんなことから知り合った高校生の男の子とともに、年甲斐もなく本気でサークル活動に打ち込む中でそんなことを学びますが…その学びをまったく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!異世界転生を知るならこの小説です!
異世界転生、異世界転移。
SF業界では1900年代前半からあったこの題材が、近年、形を大きく変えて日本の文化となったのはいうまでもない。
ましてやここ数年「転生したらスライム」などは数年前のエンターテイメント全体の売上高でワンピースなどを抜き、トップになるほど、今は異世界転生物が主流になりつつある。
だがあまりにもありすぎて何から手を付けたらいいか。また異世界転生の流れに乗れない、少年少女が主人公というのもわからない。
そういった意見がある人に、本作はおすすめです。
主人公は中年のおじさん。舞台は公民館。異世界転生したらどうする、というテーマでサークル活動を始める。
ここで異世界…続きを読む - ★★★ Excellent!!!おっさんたちの異世界召喚サークル活動。ちょっと見学していきませんか?
酒もタバコもギャンブルもやらず、かといってこれといった趣味や特技もない。どこにでもいる平凡なサラリーマン・寺崎正(40)。
妻や娘からも「つまらない人ね」と言われて傷つく小心者の彼が、奇妙なサークルに入会したことで人生に彩りが生まれる。
毎週木曜日。公民館で行われる中高年サークル「異世界召喚予備軍」。
活動内容は、異世界に召喚されても生き残る技術を身につけること。
もちろん、異世界召喚なんて非現実的な空想だ。でも、もしかしたらと夢やロマンを抱くおっさんたちが集まってくる。
サークルメンバーは中小企業の社長から、有名メーカーの本部長、ベンチャー企業の幹部まで社会的地位のあるエリートばかり。…続きを読む - ★ Good!シリーズで読みたい現代ドラマ
ミドル・クライシスは現代ドラマの金字塔にして、「外さない」題材の代名詞といえるだろう。人生の中年期に差し掛かった主人公が自らの半生を振り返り、喪ったもの、あるいは取りこぼしてしまったものを求める物語は誰の人生にも等しく訪れる物であり、リアリティ――それも幾分かの切迫感を伴うそれ――を多分に含む。この小説もまた、妻や娘から「つまらない人間」と断じられてしまった男の物語である。
しかしながらこの物語は決して陳腐でも、ありきたりでもない。
「異世界転生」という具材を用いた新奇さ以上に、「あくまで善意と好意から主人公をつまらないという家族」や、「決して主人公の人生や職業に踏入らない仲間」そして物…続きを読む - ★★★ Excellent!!!町の公民館は異世界へと繋がっていた。おっさん達の為のヒューマンドラマ。
寺崎正40歳。ごく普通のサラリーマンで、ギャンブルもやらないし酒も飲めない。かといって文学や映画、スポーツなどの分野に興味を示すわけでもない彼は、妻子公認の「つまらない人間」であった。
しかし、そんな寺崎にも転機が訪れる。
公民館の掲示板に貼られていた一枚のポスター。それはまさしく、ちょうど寺崎と同年代のおっさんたちが集うサークル「異世界召喚予備軍」のメンバー募集の張り紙だったのだ……というところからスタートする現代劇です。
異世界召喚予備軍を名乗るだけあって、おっさんたちの活動は本格的。
甲冑をつけてチャンバラをやるあたりは「ああ、要はアーマードバトルかな? 珍しい題材だな~」と思って読…続きを読む - ★★★ Excellent!!!思いのほか、おっさん!
流行りの「異世界召喚」を逆手にとった小説です。主人公はごく普通の冴えないおっさん。とくに趣味もなく張り合いのない毎日を送っていた彼が、異世界召喚を真剣に考えるサークル「異世界召喚予備軍」に入り、生き甲斐を見いだしていくヒューマンドラマが展開していきます。
それにしても、主人公をはじめ出てくるおっさんたちが本当におっさん。口癖やセリフ回しが実際にいそうですし、それでいて「ドラマだったら、俳優はあの人だよな~」と想像がふくらむほどキャラとして魅力的です。
話運びも安定していて、何より無駄のない文章でかなり読ませてきます。文句なくおもしろい。
ここからはレビューというより個人の感想ですが、唯一…続きを読む