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- ★★★ Excellent!!!強面勇者と軟弱魔王、二人の出会いが世界を揺るがす!
世界に仇なす凶悪な魔王を、修行を積んだ正義感溢れる勇者が倒す――これがファンタジー小説の定石です。
ところが主人公となる勇者、こいつがとんでもない。
まず強い。すさまじく強い。血の涙もない勢いでバッタバッタと魔物を倒す。その強さ、まさに人外。
そして魔王。
これがもうひたすら可愛い。女の子と間違われるくらい可愛い。しかも絡まれても抵抗できないくらい弱い。
こんな二人が出会い、金目のもので釣られた主人公・リュースが魔王・アレフィオスを鍛えることになるという……とんでも破天荒な物語です。
しかし実はこの二人、それぞれに秘密を持ち、それが明らかとなるたびにどんでん返しが起こる!
終盤はどん…続きを読む - ★★★ Excellent!!!意外な勇者と魔王の関係性は⁉
短気で粗暴な主人公は魔王城にたどり着き、ついに「魔王VS勇者」の構図が見えてきた。ここまでは普通な展開。しかし! 魔王は迫りくる主人公に恐れをなして城から逃げ出していた! しかも置手紙で!
仕方なく町に戻った主人公は、酒場で何と魔王を助けてしまう。しかもその魔王の風貌は、少女と間違われても仕方がないほどのショタだった。しかも主人公は、魔王に頼まれて魔物軍の指導係りになる。日夜主人公から訓練を受ける魔王軍は、人間を追い返すことにも慣れてきた。
しかし、王家直属の騎士たちが魔王討伐にやってきて、主人公はピンチを迎えるのだが⁈
主人公と魔王の意外な関係性が明らかになり、この世界の創世神話…続きを読む - ★★★ Excellent!!!悪人ヅラの傍若無人な勇者が、天使のように心優しい魔王を一から鍛え直す⁈
魔王——それは数多の凶悪な魔物たちを圧倒的な力で統制し、世界を混沌とした闇で覆い尽くさんとする恐ろしき存在——
だと思うでしょ?
まさか、やってきた勇者に恐れをなして「探さないでください」って書き置き残して逃げた上、酒場で女と間違われてゴロツキに絡まれちゃうようなヘタレだなんて思わないでしょ?
あまつさえ、その勇者に自分の軍を訓練してもらうように依頼するなんて……
……と、そのまさかが起こってしまうのがこの作品です。
声高に主張したいのは、魔王アレフの可愛らしさ。
女性と見紛うほどの繊細な美貌に、虫も殺せぬような優しい心の持ち主である彼は、配下の魔物たちからアイドル並みの支持を得ています…続きを読む - ★★★ Excellent!!!奇抜な構図の破壊と再構築。そして、新たな破壊。
第十四話までを読んでのレビューとなります。
「ごめんなさい。逃げます。探さないでください」という手紙から始まる物語は、昨今主流になりつつあるファンタジー作品の様に奇をてらったものの様に思えるが(とは言っても、自分があまりファンタジーを読まないので流行について行けているかは不明だが)、話を読み進めていく内に、昔ながらの丁寧なファンタジー作品の上に成り立っているコメディー作品である事に気付く。
そんな始まりなので、東の魔王ことアレフィオスを追う物語になるのかと思ったが、そうではない。アレフィオスは序盤ですぐに姿を現わすのだ。
そして勇者のリュースとその御一行の中の一員に取り込まれる。
作品…続きを読む - ★★★ Excellent!!!一つの時代の、一方角の、語られない「魔王譚」
*2018年1月27日 読了して初レビューです
「魔王」と「勇者」、その王道たる関係性、テーマ、直球ファンタジーとしての大御所と言っても過言ではないだろう。
特筆すべきはタイトルを陣取る「へたれ魔王」、物語冒頭から読者は、「ああへたれなんだ」とインプットされる。
それは確かに間違いではない、それこそ作者自身の筆がたっぷり物語る。だが待ってほしい。それは本当に――
この物語には欠かせない魔王と勇者、だが「魔王」とは何なのか?
物語が進むにつれ登場人物が「当たり前のように」口にする、この国、世界の「神話」の本当の姿とは?
怒涛の展開と交差する人物模様、コメディ要素が強い背景で、気が付かないう…続きを読む