概要
ウラシマタロウとモモタロウ。キンタロウだけは時代が違うんだよね……
西の海に浮かぶ、小さな島……
そこはただ、海から流れ着いた者が住んでいるだけの、平和な島だった……。
だが、いつしかヒトはそこを「鬼ヶ島」と呼び、恐れるようになっていった。
都から、鬼ヶ島を目指す兄弟。
鬼ヶ島をただ、恐れる老人……。
そして、鬼ヶ島に棲む、鬼たち。
鬼ヶ島にたどり着いた兄弟は、やがて、鬼たちの不思議な魅力にとりつかれていく。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!ああ、こう来たか
イサとは桃太郎の本名とされる吉備津彦の別の呼び名だったろうか……すいません。正直、温羅伝説はずいぶん前に読んだきり、詳細は忘れてしまった。
歴史が深い日本には、皆が知る創作物としての物語と、その物語の源流となった実話とおぼしき伝承が沢山ある。
この物語はそんな源流となった物語に、作者様の視点を加え、一つの物語として昇華されていた。
歴史絵巻は視点と事実を絡めると、膨大な文字量を必要とする。
よくぞ三万文字強の短編に収めることが出来たと感心するばかりです。
と、堅苦しい事を書いてしまいましたが、難しいことはあまり考えないで、この物語に浸ることをオススメします。
人の息…続きを読む