ああ、こう来たか

 イサとは桃太郎の本名とされる吉備津彦の別の呼び名だったろうか……すいません。正直、温羅伝説はずいぶん前に読んだきり、詳細は忘れてしまった。

 歴史が深い日本には、皆が知る創作物としての物語と、その物語の源流となった実話とおぼしき伝承が沢山ある。

 この物語はそんな源流となった物語に、作者様の視点を加え、一つの物語として昇華されていた。
 歴史絵巻は視点と事実を絡めると、膨大な文字量を必要とする。
 よくぞ三万文字強の短編に収めることが出来たと感心するばかりです。

 
 と、堅苦しい事を書いてしまいましたが、難しいことはあまり考えないで、この物語に浸ることをオススメします。

 人の息吹さえ感じる世界観と、そこに居るという事実が紡ぎ出し生まれていく悲哀の物語。

 読んでみませんか?

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