「伝奇ホラー？」を含む小説

なにもない国。なにもない街。祭りの狂乱が去った後で、霊を視る者たちは、死者の宿る、死せる廃墟をめぐる。災害指定都市でひっそりと行われる、奇妙なボランティアの記録。オカルト霊能散歩…

ホラージャンルにしていますが、伝奇ものに近い雰囲気だと思います。 ※KAC2020のお題『四年に一度』に参加しています。 追記：キャンペーン期間中に投稿後手直ししております。

「お兄ちゃんにまとわりつく悪い虫は、私がぜんぶ始末してあげるね！」 そう言った義妹の声は震えていた。 夜の路地裏には、俺と義妹の他に人影はなかった。 頭上には月明かり。義妹は華奢…

不思議なものを見聞きする谷本新也（たにもとあらや）は、高校時代の先輩藤崎柊輔（ふじさきしゅうすけ）と、同級生の林の故郷を訪れる。 そこで行われる三匹獅子舞の祭りの取材をするはずだ…

山奥の閑散とした村を舞台にした双子の物語です。 時代はまだ闇が恐ろしいほどの昔。 離れ離れになってしまった双子の姉、真紅との記憶を見ていた暁。 村の者たちと接するうちに思い起こ…

　昭和初期。とある山の頂に、妖魔を引き寄せる血を持つ女がいた。 　彼女の名は籠野朱鷺子(かごのときこ)。その能力は代々女にしか継承されず、政府にひそかに保護される存在だった。 　…

　雨が降る中、ある男が急逝する。男は「悪魔」と呼ばれていた。悪魔は事業を興し、成功した人物である。悪魔は誰かによって屠られたのである。その亡骸には莇の紋が紅で描かれていた。かつて…

怪異、都市伝説等といった異常存在から一般市民を守り、世界の安全を確保する。 それが我々「財団」の任務である。 このファイルは財団に所属する職員の生活や任務内容、また一般市民とオ…

多摩川を望むとある町に、美貌の町娘お清と、漢学者の養子で見目麗しい美少年の亀公丸（きっこうまる）の二人がいた。お清は年下の美少年亀公丸に懸想するが…… （作品中に登場する漢詩の書…

昭和六十年の初冬、父親の実家がある僻地・忘谷(わすれだに)。過疎の進むその集落で、友達のヨシくんに誘われ入り込んだのは――。 芦花公園ホラー賞参加作品。

今よりほんの少しだけ未来の、今よりほんの少しだけ不景気な日本。 会社の盆休みを利用して、上戸ノアは妹のユイと共に夕張へと両親の墓参りに向かった。 しかしその晩、真夜中に目覚めたノ…

神話学＋民俗学的要素をミックスした伝奇ホラーファンタジー。十五歳の少女・環は婚礼を明日に控え、眠れぬ夜を過ごしていた。その時彼女を異界へと導いたモノとは――。

人間の精神や肉体を変質させ、時に伝説の悪魔や邪鬼といった現象として現れる「怪異」が人知れず蔓延る世界。 交通事故による一年半の昏睡から目覚め吸血鬼の怪異を身に宿してしまった青年…

高校二年の夏休み。 虎の絵を見に行った二人の幼馴染は、虎を見た。 ――――その、あまりに恐ろしい、怪異としての虎を。

初投稿です。よろしくお願いします

神代より伝わる、神の力を宿す十の宝『十種神宝』 鏡が二つ、剣が一振、玉が四つ、比礼が三種で、十種 　沖津鏡（おきつかがみ） 　辺津鏡（へつかがみ） 　八握剣（やつかのつるぎ） …

なんだろう？　鬼かなんかの話。 肉喰いたくって人里に下りてきたら、性交渉に耽る男女を見つけて、それに興味が湧いた。みたいな感じ。 勝手な想像で手を動かすからどうなることやら。 わ…

山の上に、吸血鬼たちの学び舎はあった。彼らは学び、遊び、血を飲み、穏やかな日常を送っていた。ぼんやりとした死と忘却の予感に浸されながら。ある日、生徒のひとりである光岡正は、森木明…

閉じられた村を、出る手段はたったひとつ。 白羽の矢に選ばれること。 だから、私は矢を盗んだ。