概要
死体が苦手な探偵が暴く「悪魔」の正体
雨が降る中、ある男が急逝する。男は「悪魔」と呼ばれていた。悪魔は事業を興し、成功した人物である。悪魔は誰かによって屠られたのである。その亡骸には莇の紋が紅で描かれていた。かつて悪魔に恩があった探偵―藤堂蔵人―が悪魔の死の原因を探し出す。悪魔の死因はいったい。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!真っ暗な世界。雰囲気。葬式からはじまる静寂のミステリ
ミステリらしい漆黒の雰囲気に包まれた、どこか不気味な怪しい気配。そこで息づく人たちもまたどこか陰鬱で、葬式という物静かな空気から物語ははじまります。それが悪い空気とかではなく、読む人はおそらくそういうものを求めていて、この物語を読みすすめていくことになると思います。人々もどこか静かで、なにかを企んでいそうで、どんな秘密があるのか、気にかかります。
大体にしてミステリというものには事件の謎が解き明かされる時に人の秘密みたいなものが明らかになって、というものなわけですから、まだ続きであるなら余計にその秘密は気にかかります。楽しみですね。