「和風小説」を含む小説

深夜、化粧台に向かった鏡子は、映り込んだ自分の指先がわずかに遅れて動くのに気づく。それは、彼女の人生を永遠に変える恐怖の始まりだった。 次第に増えていく違和感。鏡に映る自分は、…

東京から北海道の中学校に転校してきた、もも。 そこは、町とかが少なく、緑あふれるのどかな村だった。 ひっこみじあんで内気な私に初めてはなしかけてくれたのは、フランス人形のようにか…

その村で起きたのは、突如痣が広がり手足が腐り落ちる病。 医者も逃げ出す病を治したのは菩薩の描かれた《奇跡の掛け軸》。 噂が噂を呼び、遠く離れた地で奇生種屋を営んでいる依代（よりし…

第８回富士見ノベル大賞一次通過作品 表情から感情の一切が消え失せた売れない戯作者――佐倉（さくら） 雀の羽根のような色合いのフワフワの髪を持った少年――すずめ丸 そんな二人の…

病気を持っていてずっとベットの上で過ごしている少女。その子の家に一匹の猫が拾われてくる。 その猫は少女の良き理解者となり、人生の伴走者となっていく。 猫の目から見た少女は、聡明…

注意：性描写ありのエピソードは非公開となっております（途中話数飛びあり） ＊第26回ルビー小説大賞応募用あらすじ（1187文字・ネタばれあり） 貧しい漁村のみなしごの坊は、名も…

大陸東方、その海を越えた先には、刀なる武器を使う戦士が治める島国があるという。 彼らは強靭で、素早く、誇りを持ち、逞しく国を統治しているという。 そんな島国を目指す彼女は、心に夢…

時は江戸時代、農民の与作は飢饉による生活苦に耐えかねて村から夜逃げをしてしまう。 夜逃げ中に足を滑らせて崖から転落した与作が次に目を覚ましたのは何処とも知らない霧に包まれた世界だ…

『春』の地で拾われた少年・アオジは、はじめて自分の式神（しき）を作ることを許される。しかしアオジが産み出したのはふつうの姿の式神ではなかった。なんとも頼りない声の出せない式神で、…

弥助は、山奥で「破邪の試験」と呼ばれる修行を受けていた。この試験、試練の一種で、肉体的・精神的限界を超えた苦行に耐え、自身の霊力を高めるものである。試練が成功すれば真の修験者とし…

共契山(ともちぎりやま)で肝試しをしたトトとカカはうっかり帰り道の山道で形見の数珠を落としてしまう。途中の道で数珠を見つけたカカは数珠を探しに山道まで戻っていったであろうトトを追…

幻想集まる異界の地、逢魔時の宿場町を中心とした話から構成される『逢魔時終末神話群(いつか書く)』の中で、オカルト塗れの現代日本を行き来する鬼を描いた珍しい物語。 断片的な前世の…

幻想文学×和風ダークファンタジー！ 美しくも哀しい生贄の道の果てに、脅威の真実と感動のクライマックスへ。 ※紹介文末尾に電撃小説大賞応募用のあらすじ（ネタバレ）があります。 …

龍神と龍脈を祀る聖なる大地にその昔、双子の男女の治める国があった。陰陽国【いんようこく】と呼ばれたその国は、四人の領主たちの反乱によって、十七代目にしてその歴史を終えた。その反乱…

ようこそ、明千香ワールドへ！ 30歳以上の人生経験豊かな大人の女性が読んで愉しめる中華風味つけのエンタメ小説を目指しています。いい男たちといい女たちの描写に自信あり！ あらすじ…

境工（きょうく）という珍しい職がある。神域の門たる「境（さかい）」専門の大工だ。 この短編は、少年境工アケの仕事を追いながら、その神秘の職人技を紹介するものである。 風土記系競…

時は平安時代。 鳴くようずいす平安京。 代々朝廷に仕える忍び一族の娘・翡翠（ひすい）は、訳あって名乗れないと自称するやんごとなき主に仕えるくノ一である。 主の代わりに琴の名手と…

魑魅魍魎が跋扈する大正時代。 神々の血を継ぐ八十神家、神々に仕える巫覡の者・神森家は、夜な夜な戦いを繰り広げている。 十八歳の藤村咲耶は、両親の希望で家事手伝いをしながら日々を過…

　時は明治。 　廃刀令により衰退しつつある剣術道場、心刀雪花（しんとうせっか）流道場の一人娘、雪村清瀬（ゆきむらきよせ）は、道場の跡取りになるべく、男として育てられてきた。密かに…

『ぎりぎり公卿』の姫君・沙那は、恋に奥手で恋人もできたことがないと嘆かれていた。 ある日、従妹であり帝の寵愛を受ける女御・紗子が行方不明になったと知らされた沙那は、紗子の不在をご…