文学的な文体と言いまわしで、ぐぐっとこの世界に引き込まれて行く感じが、たまらない読書体験をくれる作品。
お話としては、神様の家の敷地との境となる門を作る大工である境工(きょうく)の少年アケの仕事を眺めつつ、この世界の神秘的な部分を垣間見るといった形。
ここではない何処かの世界の生活を隣に立って眺めてる感じで、そこにしかない仕事を見学してきたかのような読後感。
とにかく「良い仕事を見させてもらった!」という不思議な感覚を得られます。
読むだけで行ける異世界観光的な軽い気持ちで、ぜひ読んでみて欲しい一作。