「共」を含む小説

背の高く痩せた高校生、蛍川水華は後輩の新条雪希を好いていない。 背の低く痩せた高校生、新条雪希もまた、先輩である蛍川水華を好いていない。 十年来の付き合いがある二人は、惰性で続く…

第１１回ネット小説大賞　金賞受賞しました。紙書籍。電子書籍共に発売中。コミカライズはそのうち……。 「悪いんだけどさぁ。無理だから、他を当たってもらえ……」 　私は斜め上に視線…

パーティのサポート役として長年活躍していたキント。 物腰柔らかな恋人のジェシー、頼りがいのあるリーダーのゾルダンらパーティの仲間達に人生を掛けて尽くして貢献してきた彼は、ある日…

　炎上系の記事を書いてアクセス数を稼ぐサイト「炎炎タイムズ」のライター「よく締まるケツ男」（通称「まるケツ」）はズンドコ村の青年である。 犯行予告や大手芸能事務所からの（「訴える…

強い王であると自信に満ち溢れた若い王は、戦力として魔力が欲しくなり 「龍殺し」の魔術師の王へ共戦を求めにいく。若い王は年老いた魔術王に寝室へと呼ばれる。そこで彼が連れて行かれたの…

果ての地に住む神様は絶望しておりました。 彼には本当の仲間などおらず、 彼には本当の願いなど叶えられず、 彼には本当の救いなど与えられませんでした。 やがて、〈運命〉の名を持つ…

　長く辛い旅を乗り越えて、わたし――ミィナはついに魔王の眼前に辿り着いた。 　勇者として王都から旅立ってから三年。 　本当に辛い日々だった。 　心身共に限界なのは自覚してい…

　雨が、降る。 　紅葉色の雨が、水平線の彼方まで。 　古くから読んで字のごとく、『神の宿』としてこんにちまで営まれている、知る人ぞ知る名旅館『彼岸屋』。 　現当主である彼岸…

人はある選択を迫られるときがある。 屁を我慢するか、しないかだ。 普通の人間は我慢をする。 しかし、俺はしないことを選んだ。 俺は我慢弱いのだ。 しかし、そんな俺も屁をした…

神の魂なんて持ってしまった僕は女神様に誘拐されて、異世界に転移させられてしまった！ でも、行かされたとこは戦乱と動乱が吹き荒れるとんでもない場所。 同じく転移させられた仲間と共…

　第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト 短歌の部 二十首連作部門 参加作品。 　宇宙カレンダーを輝く目で見ていた頃に同じ目で見た人を想起しつつ。

自分はまだイケると思ってる元ホスト(ビール腹)、お勤め歴あり元反社のパチンカス、バツ3で前妻と民事訴訟中のセックス依存症。 自業自得の踏んだり蹴ったり人生を揚々と謳歌する仲良しア…

魔力と言う不思議な力が存在する異世界フログリーン。この世界には英雄と言われる凄腕の剣士、ヴァーギン・カリドと言う青年がいた。彼はある目的のため、悪党共と戦いながら世界を旅していた…

国家管理保護法により、男性は75歳、女性は80歳になると安楽死をさせられ、16歳になると男子は2年間、徴兵され、優秀な遺伝子だけを残すために男女共に検査を受け、「子供を持てる者」…

村は焼かれ、町に押し込められた人類は悪魔に使役され虐げられていた。 そんな世界に転移してきた主人公ケントは、やってきたばかりの頃に親切にしてくれた人達を助けるために 戦う事を決意…

満天星更紗は、所謂強面男子である。 身長は１８２センチ。全身黒ずくめの服装に、黒のマスク。伸ばした前髪で隠した右目には傷痕がくっきり残っている。声も低く、ただ其処に立っているだけ…

私が人さまに読んでいただくために初めて書いた小説は、SF同人誌企画「お題」に沿ったSFの共作誌でした。処女作のお題は「周囲に隔絶された状況」。「病室」というSF短編でした。 こち…

今昔物語　巻第二十七「美濃の国の紀遠助、女の霊に値ひて遂に死にたる語　第二十一」 平安時代に書かれた上記作品を、現代版に翻訳再考したホラー小作になります。 開けてはいけない箱を…

夏が夏が夏が、夏が来るぞ、生物共が。項を焼いて沙汰を待て。

考えることが苦手なアカリは、悩みに対処出来なくなると自分を噛む・殴るといった自傷行為に逃げる悪癖があった。偶然その事を知ったユズは、自分よりずっと上手く生きていると思っていたアカ…