「キャラ文芸」を含む小説

「君をストーキングしても、構わないだろうか？」 友人とのランチ中に、見知らぬ男性から、そう尋ねられた。訳が分からず混乱していると、最近近所で頻出する通り魔強盗を思い出す。犯罪者と…

ピアニストを目指す奏水は、目標としていた芸大へ進学したものの、完全に目標を見失っていた。 レッスンに集中できず、いらつく心を慰めてくれるのは、彼女の姿だった。

十二になる周は国元よりはるばる一月をかけ、東京へやってきた。元藩主、今は華族となった深水通武の世継ぎ真之介の小姓となりに。しかし、そこで出会ったのは意外な人物だった。 廃藩置…

横浜観光スポットの一つ「港の見える丘公園」。そこにある老舗紅茶館をひとりで営む祖母の元へ転がり込んだなぎ。 セクハラ・パワハラで仕事を辞め、手伝う予定の紅茶館は既に閉店。祖母は急…

ワケアリの品を安く仕入れているせいで、様々な怪事件に自ずと巻き込まれている骨董品屋の灯屋（あかしや）。 その店主である倫太郎の元で主人公の結葵（ゆき）は『ワケアリ』で働くことに…

萌神「太陽の如く輝きを放つ私こと萌神幼女が下界に降り立ったのを偶然目撃してしまったことから、波野雄常の視覚情報は無くなってしまう。慈悲深き女神の模範である私はそれに責任を感じ、償…

ここはＪＲ渋谷駅。企業名が使用がダメならＲＪ渋谷駅かな？ 「これなんだろう？」 　女子高生たちは駅の看板を見ている。 「それは鉄道ゲームよ！」 　そこに一人の一人の女子高生が現れ…

　ここは代々木の体育館。 「一本！　それまで！」 　剣道の大会が行われていた。 「カッコイイ！　私、強い人大好き！」 　クラスメートの猿野楽子と代官山男は剣道大会を見に来ていた。…

　零糸《あやし》町で暮らす、生まれつき物怪が見える薫は、大学生ながら人と物怪の仲立ちをするのが日課であり、趣味だ。居候である風変わりな西洋人、スワローと共に、彼女は今日も誰かの悩…

贋作専門の怪盗『フェイカー』が世間を騒がせていた。 ある日フェイカーを名乗る殺人が起き、地方新聞社に勤める無動寺かすみは取材に乗り出す。しかし謎のイケメンに連れ去られ、事件に巻…

文芸部員の佐藤秋良、渋谷勇市、三苫和人、影山早代子は最近、担当を決めて合作の小説を書いている。 「雪夜」という特殊能力を持った少女が、法から逃れて隠れた殺人犯を裁くというダークフ…

失恋した憂さ晴らしに飲みに行くバーを探していた文芸雑誌編集者のショウは、たまたまSmokin' fairyというバーが目についたので、足を踏み入れる。 そのバーのバーテン、「妖…

落ちこぼれの烙印を押されたとある精霊の末裔。 閉鎖された里から抜け出したいと願った、こちらもとある精霊の末裔。 本来出会う事がないとされた二つの種族。 その種族の男女が、一…

今までとは違う、ストーリーを。 かつて、ここ橋武から南西に約50キロメートル離れたところに、中羽という妖と人が共存した集落があった……。 あの日までは……。 「速報です…

あの戦争も終結して幾年。 絵描きくずれの探偵・相馬蒼偉のもとに、自称フリーライターをのたまう幼馴染・佐々木沙希が持ち込んだ一冊の児童書にまつわる怪事件の真相とは。『読んだら死ぬ絵…

幽霊も不思議も、僕にとっては些細な日常。 地味で目立たない、勉強も運動も普通。特技といえば「幽霊を視ること」。 そんな僕、山田太一の家族もまた霊感が強い。中でも姉の真麻江は人と霊…

フード女子合同2　に寄稿したフード女子文学です。 人間が滅亡し、氷河期が訪れた冷凍都市でフード女子は電気羊の夢を見るのか？

※短編賞を受賞した拙作『どちらかが彼を◯した』の主人公による連作キャラクター小説集です。 ※エブリスタにも改題・加筆修正して公開しています。https://estar.jp/no…

幹 隆和は、仕事を辞め、公園で本を読む無為な日々を過ごしていた。 そんなある日、幹は公園で老人に声をかけられる。 「星は好きか？」 そう言って老人が渡してきたのは、小さなカー…

帝國陸軍総大将である木戸秀一郎は、国の行く末を憂いていた。凡そ二千五百年前、かつての法治国家だった大弥奔帝國は、数え切れない内戦を経て今に至る。国家は枯れ、技術は進み、倫理の腐っ…