「夏 青春」を含む小説

2000文字短編　ボーイミーツガール おばあちゃんの葬式で、初めて田舎の土を踏んだ。 初めて香春岳を見た。 初めて従姉妹に会った。 ただの風景だったものに質量がともなっていく、…

『ウォークラリー』。 　それは、ＧＰＳとＡＲを用いた最新のスマホアプリ。 　日々を安穏と過ごしていた亀山秋人は、留学生のアメリカ人少女、シャルロットと出会い、日常風景の側面で描…

出来るだけ自分の住む町や人々に関心を示さないことにしてきた僕にとっては、それはささやかではあるけれど少しの決意は確かに必要だった。そう、彼女に出会うまでは。これは、すこしだけ夏か…

高校一年の僕、赤坂薫は、夜中、何者かに襲われる。幸い、頬を傷つけられただけだったが、小中一緒だった古橋琴海に「このままだと、赤坂くんは殺される」と忠告される。僕は流そうとするも、…

僕たちは今を必死に生きながら、過去に縛られ未来を願う。 私だけが知っていてあなたが知らない、 あなただけが知っていて私が知らないこと。 それだけじゃない。 決して口には出せな…

人生で、きっと一番みずみずしくて、果てしない尊大さを持っていて、もしかしたら奇跡さえ起こせて、向かうところ敵なしで、だけど時には息苦しくて、身もだえしながら進む女子高生。 心揺…

この世には全てにおいて「繋がり」が存在している。それは決して偶然に出来るものではない。神様のいたずらなのだろうか。それは運命なのである。１５年前の夏の日、同じ病院同じ時間に生まれ…

女優になった幼馴染、涼夏と再会した樹。昔の面影を感じさせるも自分の知らない表情の彼女と距離を測りながら、樹は次第に涼夏に惹かれていく。 春夏秋冬×幼馴染シリーズ第二弾は夏×ツンデ…

みなさまお馴染み？の若狭屋小夏が再び登場いたします。彼が小夏を名乗る前からお話は始まります。なにとぞごひいきのほどを

　小学五年生のユウキは、両親の長期出張のために夏休みを田舎にある叔父家族の元で過ごすことになった。最初こそ乗り気ではなかったユウキだが、高校三年生の従兄のノリや、秘密基地で出会っ…

「ねえ、探してみないかい？　――異世界の扉を」 夏休み。従姉は僕を海に連れ出して、そう言った。 僕は頷いた。いつものように。――そんなもの、無いと分かっていたのに。

お盆から少しはずれた時期、僕と彼女は墓地にやってきた。 夏の夕暮れが僕らを追いかけ追い越していく。 時間は僕らを特別扱いしてはくれないから。 「花火をしよう！」 そう言ってから…

夏休み前最後の登校日、友達が出来ずに悩んでいた工藤工(くどう たくみ)は運命の少女高瀬美咲(たかせ みさき)と出会う。そんなある時、山に向かって謎の光が舞い降りる姿を目撃する。そ…

「押井です。押井克洋」 「小難しいSF映画を作りそうな名前ね。不良少年」 背が低いことが悩みの少年、押井克洋は、行きつけの映画館へ足を運ぶ。そこで偶然出会った少女、北村なつきに…

タイムが伸び悩んでいた陸上部員、長距離走者の阿笠カスミ。 特筆することのない陸上部員、男子マネージャーの藤堂ヒロト。 高校二年生の夏、気温湿度ともに最高潮。 「さあ、走ろう」 …

【注：本作はホラーではないので、怖い話が苦手な方もお気軽にどうぞ】　 　木野良孝は怪談である。 　否、正しくは中学・高校で味わった二度の挫折で性根がねじくれ、【怪談：条弧池の書…

行火否人《あんか いなひと》、１７歳の夏。 彼は森の中で、現代を生きる白き魔女と再会する―― 呪詛、願い、嫉妬、正義――幾つもの想いが錯綜する、ひと夏の青春の中で、少年は失っ…

【『5分で読書 ちょっぴりかわった、恋の始まり』収録作】あの夏、私はナツお兄ちゃんと花火を見に行った。そして時がたち、大人になった私は再び花火を探している。あの日の花火は、一体ど…

　清峰高校に入学した雪内聡は、中学で親友であった秋山が高校受験に失敗したこともあり、入学当初孤立していた。図書館で勉強する日々が続いていたある日のこと、破天荒な性格で名の知られて…

◇お知らせ 　幻冬舎ルネッサンス新社『拝啓　あの日のわたしへ』に掲載されました。（2019.3.29発売） 　 一所懸命に頑張っている人たちに贈ります。 　青春の涙に２種類あ…