概要
少年は怪談を始め、そして少女の怪談が終わる。
【注:本作はホラーではないので、怖い話が苦手な方もお気軽にどうぞ】
木野良孝は怪談である。
否、正しくは中学・高校で味わった二度の挫折で性根がねじくれ、【怪談:条弧池の書生】に扮し、いちゃいちゃとけしからんカップル、もとい、世に蔓延る欺瞞と日夜戦う、怪談の皮を被った高校三年生である。
そんな、世にも虚しい青春の浪費を続ける阿呆の傍らには何の因果か弟子一人、木野と同じく【怪談:窓辺の人形子】を自称する少女、人形抱えた黒髪おばけの姿があった。
木野は【怪談の登場人物】を演じつつ少女に“一人前の怪談になるには”の講義を行うが、無論彼は、自分がそうであるように、彼女が【普通の人間】であると信じて疑っていなかった。
しかしある日、ひょんなことから彼は、【怪談:窓辺の人形子】の真実を知るこ
木野良孝は怪談である。
否、正しくは中学・高校で味わった二度の挫折で性根がねじくれ、【怪談:条弧池の書生】に扮し、いちゃいちゃとけしからんカップル、もとい、世に蔓延る欺瞞と日夜戦う、怪談の皮を被った高校三年生である。
そんな、世にも虚しい青春の浪費を続ける阿呆の傍らには何の因果か弟子一人、木野と同じく【怪談:窓辺の人形子】を自称する少女、人形抱えた黒髪おばけの姿があった。
木野は【怪談の登場人物】を演じつつ少女に“一人前の怪談になるには”の講義を行うが、無論彼は、自分がそうであるように、彼女が【普通の人間】であると信じて疑っていなかった。
しかしある日、ひょんなことから彼は、【怪談:窓辺の人形子】の真実を知るこ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!もしこの小説が一人称だったら悶死していた
カクヨム大賞の長良黄泉さんの近況ノート(https://kakuyomu.jp/users/kelteco/news/1177354054882266584)で紹介されていたから読んでみた本作。なるほど、確かにこれが★17は納得いかない。というわけでレビューさせて頂きます。
怪談に扮し、怪談と成るに至った男子高校生と、一人前の怪談に成りたいとのたまう風変わりな少女のお話。承認欲求がおかしな方向にすっ飛んで行ってしまった結果、思春期をこじらせまくっている主人公、木野孝好くんが実に良いです。生温かい目で見守りたくなります。こういうラブコメ的ストーリーは一人称で書きたくなるものだと思うのです…続きを読む