第六章

第22話

凄く大きくて綺麗な建物。



お洒落で広い別荘に、足を踏み入れて周りをキョロキョロ見回してしまう。



テラスがあり、小さな花壇があって、そこにも花が並んでいた。



「凄い……豪華なホテルみたい」



「栞……ほら、こっちこいよ」



手を取られ、ゆっくり足を進める。



また心臓が大きく波打った。



ベッドに導かれ、先に座った拓人の膝に座る。



「……俺の、もう痛てぇくらいに勃ってんだけど……ムードも何もねぇな」



苦笑して見せる拓人の唇に、唇を押し当てる。



「拓人……して……」



「マジでお前はどこまで俺を夢中にすんだろうね、ったく……」



ベッドへ体を沈められ、唇に軽くキスが降る。



「マジで好き。愛してる」



「私も愛してるよ」



今度は深く口付けられ、熱い舌が入り込んでくる。



みるみるうちに体が熱く火照って、モジモジと足を擦り合わせる。



「もう我慢出来ない? 俺もすぐに入りてぇけど、ゆっくり可愛がりてぇから、ちょっと我慢、な?」



もう自分のソコが溢れて物凄い事になっているのが、触らなくても分かる。



恥ずかしいのに、早く触れて、入って来て欲しい。



首筋を吸われ、胸を服の上から優しく揉まれ、いつも以上に感じている体をビクつかせ、高い声が出る。



前開きのワンピースのボタンがゆっくり外されて行き、下着が露になっていき、ブラが捲りあげられると、二つの突起が現れる。



そこは触られてもいないのに、早く触って欲しくて主張するように立ち上がっていた。



「お前、乳首すげぇ美味そうに立ってんじゃん。興奮してる?」



「恥ずかしぃ、からっ……言わないでっ」



「可愛いな……」



焦らすように、そそり立つ突起を避けて触る手に、もどかしさを感じて体を捩る。



「やぁ……拓人っ……」



「ん? 何?」



「ちゃん、とっ、触ってっ……」



「どうして欲しいか、ちゃんと言わねぇと分かんねぇよ?」



意地悪を言う拓人の服を握りしめる。



「俺に、どうして欲しい? その可愛いお口で言ってみな」



唇に指を滑らせ、それすらも快感になって体を駆け巡る。



「すっ、て……舐めて……いっぱいっ、胸、いじっ、て……」



「よくできました。エロい顔で泣くな……可愛すぎんだろっ……。悪い、いじめすぎた」



額にキスをされ、突起が拓人の熱い口に包まれ、体にビリビリと快感が走り抜けた。



「ふあぁぁっ……」



「すげぇ、体ビクついてる……気持ちい?」



「ぃい……気持ちぃ……」



両方を同時に攻められ、物凄い快感に、体をガクガクさせて達してしまう。



「胸だけでイったのか? そんな、よかった?」



まだピクピクとする体で、荒く呼吸する。



足の間に拓人の顔が埋まり、いやらしい水音が響き始める。



より高い声で喘ぎ、体を仰け反らせてまた達っする。



何度も敏感な部分を舐め上げ、吸われ、捏ね回され、もう何も考えられず、頭の芯までトロけてしまう。



早く、欲しい。



「どんどんやらしい汁が溢れてくんぜ? 気持ちよさそうな顔して……ほんと可愛いな」



でも、いつもしてもらってばかりだから、今日は少し勇気出してみようと思う。



「んー? 何? ん〜……はぁ……どした?」



分かっているのに、気付かないふりをして意地悪く笑う。



私だって、この余裕を崩す事くらい、出来る、はず。



舐めていた顔が少し上がったのを見計らって、腰を引いて体勢を変える。



「おい、何してっ……っ!?」



「はむ、んっ……ぅ……ン」



何度かした事があったけど、やっぱりあまり上手くはいかなくて、でも精一杯教えられた事を思い出しながら、口いっぱいに熱を持った拓人の昂りを頬張る。



「っ、くっ、んっ……やめっ……お前がっ、んなこと、しなくて、もっ、いいってっ……」



「やら……私もっ、拓人を、んっ、きもひ、よくっ、ひはぃ……」



「咥えながらっ、しゃべんなっ……てっ……」



眉を下げて、荒い息をしながら見下ろす拓人を、出来るだけ口の動きを止めずに見上げる。



「はぁ……いい眺め……っん……ぁあ……」



「ひもひぃ?」



「んっ……ああ、いいねぇ……マジ、ですっげぇ、いい……」



うっとりした表情で、ふっと笑いながら優しく頭を撫でられる。



ぎこちなく動く私の舌の動きで、彼の顔が快楽に歪むのが嬉しくて、必死に動かす。



「もう、いい。口、離せ……お前の中で、イキてぇ……」



余裕がなくなった拓人の息が、少し荒くなっているのが分かる。



「んンぁあっ……」



「ぁあ……やっぱ、お前ん中……最高っ……」



ゆっくり入ってくる圧迫感に、体が喜んでいるのが分かる。



熱く昂る拓人のモノがゆるゆると出し入れを繰り返し、激しくないのに凄く気持ちがいい。



「押し倒される、よりっ、んっ、はぁ……押し倒す方が、俺には合ってんなっ……はっ」



奥の弱い部分を狙うように突き上げる動きで、そこばかりを擦り付ける。



「ああぁあぁっ……」



「ほら、ここをこうして擦るとっ……んっ、中が俺を逃がさないように、締め付けるっ……ほんと、栞は……可愛いな……」



「耳元っ……だめぇっ……」



私が拓人の声に弱いのを知っていて、わざとこうやって意地悪をする。



「お前、俺の声好きだもんな? ほら、いっぱい気持ちよくなってる可愛い顔見せろよ……」



「ゃああっ、ああぁっ……」



やっぱり拓人は私なんかより余裕で、凄く悔しい。なのに、拓人が与えてくれる快感が心地よくて、たまらない。



「んな、物欲しそうなエロい顔っ、してっ、やらしいな……はぁ……」



「だ、って……き、も、ちぃ……あぁっ……」



「素直でっ、いい子だなっ……はぁ……」



キスをされながら、律動が激しくなっていき、体が密着しながらされる行為に、体中が喜びに震えた。



「あー、やばっ……すげぇ、気持ちぃ……ンんっ……ぁあ……これ、腰止まんねぇわ……」



唇を塞がれ、奥を擦られ、気持ちよさで意識が朦朧としてくる。



「も、イキそ? 俺もっ、イクっ……」



「あぁっ、あっ、ンんっ、あぁあぁあっ……」



激しく痙攣しながら、体を仰け反らせて達する私の体を強く抱きしめて、拓人が優しく耳にキスをした。



愛してると囁きながら。

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