第2話

両親はいない。



幼い時に、2人は私を置いていなくなった。



記憶はあまりなくて。ただ、大事にされてはいたと思う。



だって、家にある写真は、幸せいっぱいのものが多かったから。



それだけで十分だったんだ。



後は普通に生活出来れば、よかったんだ。



――――なのに……



どうしてあの時、私はあの場所へ行ってしまったのか。



それが全ての始まりだった。

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