概要
転校生としてやってきたのは、人間型ロボットだった……
山ノ中町の小学校5年生クラスに、転校生としてアンドロイドの「ワカ」がやってきた……
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!ある日やってきた転校生はアンドロイドだった!
ある日やってきた転校生はアンドロイドだった!という王道ながらキャッチーな展開で始まる本作。
登場する用語は本格SFさながらでありつつ、子供でも楽しめるようにチューニングされているバランス感覚が上手だと感じた。
それから、SFだからといって未来的な要素に振り切るのではなくて、地元で伝わる祭りやはしご乗りといった地域に根付いた文化にも触れているのが、個人的にすごく好きだった。近未来とローカルの掛け合わせがツボなんですよね。
児童文庫ではほとんどマストと言って差し支えない恋愛要素もしっかり取り入れられていて、しかもそこにロボットという要素が絡んでいるから、自然とLGBTQ的なニュアンスも含ま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!かんたんでシンプル、だけど本格SF
「サーボモータ」や「アクチュエータ」、あるいは「スクランブルモード」といった単語から、本作を執筆なさる上での作者様の教養をお見受けします。往々にしてSFは登場するガジェットの説明を長々と行なってしまうものですが、児童文学として良い意味で切り捨てなさってる点も、ストーリー進行のテンポを崩さない意図を感じます。ネットワーク接続や赤外線感知などの、実在する機械の機能について説明を簡素にしている点も同様です。
また、「ワカが田舎の学校に来た理由(=現実のロボット開発と照らし合わせた、リアリティに富んだ作中設定)」や「ロボットとして人間の『心』を理解しようとしているワカ」や、「楓と絵里香を軸にした、…続きを読む