主観の切り離し
ログラインの項目にて、情報整理能力が肝である、と説きました。
紙面の先に読者を見る能力の項目では、自他の区別の重要性を説きました。
どっちを先にすべきか、と言えば自分と他人を区別する、のほうです。
まずこれが出来ないと、情報整理がそもそもできないからです。
なぜと言えば、自分と他人が区別できていないと、情報を主観的にしか見れていない、ということです。
紙面の先に読者を見る能力の項目で、どこから見るかで外見ががらりと変わることを語りました。
立場によっても、物事の見え方はがらりと変わります。
割合、作家志望さんの指導をしていますと、主観(自分の立場)からでしか物を見れない人が多いように見受けられます。
それだとどうしても情報が偏ります。
人は自分の見たいものを見るから、です。
また、「一週間、できれば1か月寝かせろ」の項目で語ったように、人は感情が強くなればなるほど、視野が狭くなります。
そして、感情的になればなるほど、「自分が絶対に正しい!」と思いがちです。
ですが実は、感情的な状態は視野が狭く全体が見えない状態なので、むしろ「めちゃくちゃ間違えやすい状態」なのです。
繰り返しましょう。
なにかのきっかけに感情的になっている時ほど、人は自分は絶対に正しいと思い込みやすいのですが、むしろ実態は逆で、感情的な時ほど間違えやすいのです。
わかっている人にはこいつ何当たり前のことを言っているんだ?
ってお思いかもしれませんが、作家志望を指導していると本当にこれを理解していない人が多かったんですね。
なのでまず、この事実を強く自覚しましょう。
だからすぐカッとなって我を忘れやすい人や
表には出さずとも、心の中では怒りや悲しみでぐちゃぐちゃになって人の話が聞けなくなるような人。
自分のつらさや苦しさしか見えない! みたいな状態に陥りやすい人。
まずは知りましょう。
感情が強い時ほど、その「くそ強い感情しか見えなくなりがち」だと思いますが、
だからこそ、その「くそ強い感情」に呑まれればその時の判断はだいたい間違えている、ということを!
そのくそ強い感情に目を奪われている時は、絶対に自分が正しい! と思いがちですが、そういう時ほどグッとこらえ、あ、やばい、今の俺(私)は冷静な判断ができないと認識をし、
・対峙者の視点(自分と対話している相手の視点・思考)
・その二人を俯瞰して見ている傍観者の視点(第三者の視点・思考)
とても難しいとは思うのですが、この二つに意識を向けてみましょう。
読み取れなくてもいいです。まずは向けるだけでいいです。
そうすることで、「主観から切り離す感覚」を鍛え養うのです。
割とプロになれる人と言うのは、この切り離しが無意識に出来ている人が多いです。
出来ない人は、一朝一夕でできるものではありません。
本当にプロになりたい、書籍化したい! という方は
これからは人と話している時、絶えず
①主観(自分からみえる視点・思考ですね)
②対峙者の視点(自分と対話している相手の視点・思考)
③その二人を俯瞰して見ている傍観者の視点(第三者の視点・思考)
を意識するようにしてみましょう。
リアルでなくても、ラインやディスコードなどのチャットベースでも全然OKです。
もちろん最初は上手くできないと思います。
いつの間にか話に夢中になったりして、②と③を忘れることもあるでしょう。
ただ、その時は思い出して、またすぐ②と③を意識しましょう。
そういう「意識付け」を繰り返していると
まあ、その人の本気度にもよるのですが
早い人なら数ヶ月ぐらいでだんだんとこれが「無意識」でできるようになっています。
そう、なろうによくあるゲーム風に言うならば、
アクションスキルだったものが、オートで常時発動のパッシブスキルになるのです。
自転車や自動車みたいなものですね。
乗り始めは色々な事を意識して考えながらやってたのが、慣れるとオートでできるようになる。
この視点もそれです。
無意識のオート状態になれるまで、ひたすら意識しまくりましょう。
まあ、この辺、認知が歪んでいる人は、そもそも見ている現実が事実から遠く離れたものだったりしがちで、それを修正しないといけないのですが・・・
これも一人だと難しい気はしますねー。
まあ、その歪みがなかったと仮定して、そうして無意識にできるようになってくると、③の精度が上がっていく。
③の精度が上がれば、「紙面の先に読者を見る能力」が上がるという事であり、
結果小説でも、読者を
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