ログライン能力向上訓練②-2

まあ、個人的には鷹山の道場に来ていただければ有難いのですが(笑)

自力でこのWEB記事読解訓練をする場合の「基礎」を語っておきます。

この訓練は、感情にすぐ飲まれるひと向けです。


まずしっかりPREPで書かれた文章を題材にしてください。

そういう意味でも、この辺が判別できる人がどうしても必要なんですよね。

意外とこれで書かれてない、何が書かれているかわからない記事も多いんですよねー。

参考までに、ビジネスの世界で一線級で働いている人たちの記事は、ほぼほぼ間違いなくPREPに沿って書かれています。



では、読解のルールです。

①PREPで書かれた文章は、基本的にはPが「筆者の言いたいこと」です

②筆者は言いたいことは、手を変え品を変え、同意味のことを繰り返します

③前のPと後ろのPが違っていたら、後ろのPのほうが言いたいこと

筆者の言いたいことは、基本的にこのルールに沿っています。


で、実際にやってみて、

まず感情の導き出す答え(主観)と、ルールで機械的に導き出す答え=客観的な正しい答え(客観視点)が、ズレていることを認識します。

感情に飲み込まれやすい人は、主観しか感覚にないケースがけっこうあるので、まずこの「ルールで機械的に導き出す客観視点」が主観と同時に認識できるぐらいまで繰り返しましょう。


ある程度こなしたら、もうアトランダムにWEB記事を漁り、読んでみましょう。

前述しましたが、PREPに沿っていない記事も多々見つかることと思います。

ぜひPREPに沿って書かれた文章と、PREPに沿って書かれてない文章を比べてみてください。

PREPに沿って書かれていると、こんなに文章の意味がわかりやすいんだ!

というのが体感できると思います。

言い換えれば、読者にわかりやすく文意を伝えるにはPREPに沿わないとやべえ、って痛感もできるかと思います。


いくつか記事を雑多に読んでいると、自分の感情が引っ張られやすい記事というものの傾向も見えてきます。

それを分析するのも大事です。

教え子で多かったのは、劣等感を刺激させられる記事などは読み違える人が多かったですね。

感情が刺激されると、筆者の言いたいことと真逆のものが答えだ、っていう人も本当に多かった。

たとえば凄いポジティブな弟子は、筆者は未来に対して悲観的な結論を述べているのに、未来に対して肯定的な結論を言っているとか抜き出してきたりしたものです。

逆に凄いネガティブな弟子は、こういうつらいことはあるけどポジティブに行こう、みたいな結論の記事で、こういうつらいことがあるんだ、世の中はくそ、みたいな抜き出しをしてきたりします。

筆者関係なく、『自分の価値観』が『筆者の言いたいこと』と勘違いしているんですよ。


心理学用語では、こういうのを「認知の歪み」とか「投影」とか言いますが、

まず自分の認知が歪んでいるかどうかをまず判定しましょう。

その為にも、まず国語の読解力がちゃんとある人に診断してもらって頂きたいですね。


自分は小説を書いているから、国語力あるし!

日本語なんか読めるし!

とか思ってる方も多いとは思いますが……

自分が見てきた感じ、ガチで作家志望でもできない方が多かったんですよ。


まずほんと感情視点(主観)しかない状態の人は、ルールに沿った視点(客観視点)を生み出し、主観との違いを認識し、定着させていきましょう。

こうして『視点を増やすこと』が、小説執筆では後々、大きく活きてきます。

前の項目で視点③「客観的にどう見えるているか」が読者視点といいましたが、それを鍛えていけるので、小説の制作能力も上がるという寸法です。



また余談ではありますが、これを行うことで、うつやADHDなどといった症状もけっこう緩和するという副次効果もありました(鷹山もびっくり!)

作家志望にはこういう病状を抱えた人が多かったのですが、話していて主観と、客観的な情報=事実とのズレが極めて大きかったです。

まあ、主観(見えているもの)と実際の世界とがズレすぎていれば、そりゃ生きづらいのは道理です。

自動車事故の内訳は、認知ミス7割判断ミス2割操作ミス1割だそうです。

これは人生でも当てはまります。

認知をミスっていると、仕事や人間関係でも事故が多発します。

3+3と言うのが正しい問題なのに、近眼乱視でぼやけて8+8に見えているようなものと考えれば、そりゃ色々な事が上手くいくわけがありません。


物事を上手く行えなければ、当然ストレスが溜まり、ストレスが溜まればマイナス感情で心がいっぱいになり、マイナス感情が強まれば、感情に飲まれて現実が余計に見えにくくなるし、判断も間違えやすくなる。

そうすればまた失敗し、ストレス値がもっと上がる。

という悪循環にハマるんですね。


なのでまず、この訓練で、主観(見えているもの)と客観的事実が大きくズレていることを「自覚」しましょう。

それはとてもとても痛みをともなうかもしれません。

今までの自分を全否定するような感覚に襲われるかもしれません。

ただ、この認知の歪みが原因でつらいことが起きているなら、

自分の認知は正しくないと「自覚」することが、改善の第一歩だと教えていて感じます。

自覚さえすれば、かつその被害が大きければ、人はおのずとそれを修正しようとするんですよ。

そうすることで、主観と実際の現実とのズレが少なくなり、生きやすくなるみたいです。

うつになりやすいひと、何かあるとすぐに感情がぐずつく人にも、けっこうお薦めの訓練法です。

精神科でも採用したらいいんじゃないかなぁ、これ(笑)

割とガチ目に効果ありましたんで。

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