一週間、できれば1か月寝かせよう

面白い作品を作りたいのであれば、

作品が執筆し終わったら、すぐ投稿せず、あるいはすぐ改稿にとりかからず、

一週間、できれば一ヶ月ほど寝かせましょう。


他の作品を書くもよし。

ゲームするもよし、漫画読むもよし。他人の小説を読むもよし。

とにかく書き上がった作品に一切触れない。

考えもしない。

みたいな時間を作りましょう。

自分が感情的な人間だな、と思う人ほど、長くとったほうがいいです。


まあ、いきなりこんな事言われても、

そんな悠長なことやってられるか! という方もおられると思うので、理由を解説します。



人間と言う生き物は感情の生き物です。

感情が強くなればなるほど、視野が狭くなります。

そして小説を書くというのは、実はとてもエモーショナルな行為です。

クライマックスを書いてたら脳汁ドバドバ出たー!

書いてたら思わず涙ぐんだ。

書いてたら思わず心が熱くなった。

そういう経験があると思います。

鷹山だってめちゃくちゃあります。

でも、こういう「感情がたかぶった状態」って、実は視野がめちゃくちゃ狭まってるんですね。


わかりやすい例えをあげるならば

スマホなりモニターなりの画面に、自分の好きなイラストでも映してみてください。

そして思いっきり画面に目を近づけてみてください。

それこそもうくっつくぐらいのレベルで。

どうでしょう?

そのイラストの「全体像」はとらえられますか?

多分、とらえられないはずです。


執筆が終わったばかりは執筆ハイ、感情が昂っているので、こういう状態なのですね。

小説(物語)に近づきすぎていて、視野が狭くなり全体像が見えない。

客観的に=読者目線で物語がとらえられなくなっている。


さらに言うと、書き上げたばかりの状態って、「作品の情報」がけっこう作者の頭の中に残ってしまっています。

作者が脳内補完で自作を読む、という状態に陥りやすい。

いわゆる作者だけがその情報を知っていて、読者に実は必要な情報が提示されていない。

作者は知っているから感情が揺さぶられるけど、読者には提示されていないのでポカーンとなってしまう。

こういうことが往々にして起こりやすいのです。

この脳内補完して書いていた情報不足の箇所を潰していくのも、小説では大事です。



なので、改めて結論を申しますと

作品が書きあがったら一週間後、できれば1か月後に読み直してみる、のをおすすめします。

一週間、一ヶ月、寝かせれば、執筆ハイも収まってくる&作品の情報を忘れているので読者に近い状態で読めるようになります。

やっぱり読者目線って大事ですからね。

またこういう「寝かせる」を何度か繰り返していると

寝かせた視点、というものも慣れて身についても来るのでお薦めです。

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