技術名「やったか」
前書き
お前ごときの実績で創作論を語るなよ! と思われる方がいられるかもしれません
それに関しては才能だけで勝てない、むしろ才能がないほうだから創作論をこうして練っているんだよ! と言う風に御理解いただければ幸いです。
何百人というアマチュア作家さんと話した経験からすると
『明日からすぐ使えそうなぐらい簡単で、かつ実践的な技術』
を求めているケースが非常に多かったです。
そんな都合のいいものあるか!
って話ですが、結論から言えば、実はあると言えばあるので、興味を惹くためにも、まずそれから話していきましょう。
個人的にはもっと本質論から語りたいんですが、それは人気がでないので(笑)
技法名は全て鷹山の勝手な命名です。
正式名称がもしかしたらあるかもしれません。
〇やったか
概要を言えば、Aと思わせておいてB。
ただこれだけです。
必殺技を撃って「やったか!」とか言ったらまあまずやれてない、という定番が語源の技術です。
ネットだとけっこう揶揄されて馬鹿にされてるわけですが、実はこれ、すっげえええ使える技術です。
というのもこれ、「読者の予想を外して期待に応える技術」の基本中の基本だからです。
アイディアが凡庸でも読者の裏をかける、というけっこうな作者さんが求めている魔法の技術がこれになります。
コツはBの意外性ではなく、いかにAだと読者に信じ込ませるか、です。
ここが本当にめちゃくちゃ大事。
Aだと信じ込ませることが出来れば、Bがどれだけ凡庸なアイディアであろうと、読者を驚かせられます。
言葉だけだとピンとこないと思うので、具体例を列挙していきましょう。
有名作のドラゴンボ〇ルを例題に挙げますが、ネタバレが嫌な方はブラウザバック推奨です。
割とラスボス戦で多用しております。
VSマジュ〇ア戦
マジュ〇アが最後の大技を使い、悟空が耐えます。
ここで孫〇空が猛攻。かめ〇め波。
カウントが入り、みんな笑顔。孫〇空も親指を立てる。
=A読者に孫〇空が勝利すると思わせる、です。
ここから突如、マジュ〇アが目を見開き、口からのエネルギー弾が孫〇空の心臓近くを貫く、という衝撃の展開で次週に続く。
さすが漫画の神様ともいうべき凄い演出です。
結局、最後の決まり手は、B舞〇術からの頭突き、というしょぼいものなわけですが、このAをひっくり返されたことがドキドキわくわくを生んでいるわけですね。
続いて、VSベジ〇タ戦
界〇拳とか、四倍かめ〇め波とかベジ〇タ大猿化とかの戦闘をある程度してから、
さあ、奥の手の元〇玉です。
まず、クリ〇ンが心の目でとらえた!
Aこれでうまくいくと思わせてから、ヤジ〇ベーの叫びで気づかれる、やけくそで投げて避けられる、でBの孫〇飯が跳ね返して当たる。
と言う流れであり、最後の奥の手がいったんかわされる、というはらはらドキドキを作っているわけですね。
さらに言えば、鳥〇明先生はほんと神様で、
A元〇玉で倒せた と思わせてから、倒せない。
になり、B孫〇飯の大猿化となります。
さらにこれで決まるかと思ったら、ベジ〇タの気〇斬でしっぽを切る。これでも駄目なのか、と思わせてから、巨体で圧し潰すで決着です。
かように鳥〇明先生は、「これで決まる!」と思わせてから、それをひっくり返す、を繰り返しているわけですねー。
実はフリ〇ザ戦もセ〇戦でも、この「やったか」は使われています。
どのように使われたかは、ぜひご自分の目で確認し、抜き出してみてください。
ここで最初に述べたコツに戻りますが
重要なのは、倒すアイディア、ではありません。
それは実は何でも良くて、Aだと思わせる=「これで決まる!」と思い込ませることが重要なのです。
もうそう思い込ませてしまえば、作者の勝ち。
あとはそれをひっくり返せば読者は驚くのです。
つまり、これが具体的な技術としての「読者の予想の外し方」になります。
この「やったか」は基本技術でありながら応用範囲がいろいろありまして。
その応用編に関しては有料コンテンツになります(月謝一万)。
その辺を知りたい方は鷹山誠一のXまでリプライをくださいませ。
一三年、プロ続けてる人間なので、結構色々貯めこんでおります。
今後もちびちびと いろいろ備忘録がてら無料で出していい情報は出していこうかなと思っていますので、興味のある方は読んでやってくださいませ
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