第12話 チョコミント

『私は猫である。名前は3つある。』


「暑い日に熱いもの、などと異国の師匠は言っておったが、まったくそうは思えん。寒い冬に飲んだホットチョコレートの方が美味しかったぞ。」

『そんなことを私に言われてもね。そもそも熱いのは飲めないし。でも、見るからにドロドロしているから貴方にはあっていそうな飲み物ね。あれ、普段入れている葉っぱが足りないみたいだよ?取ってきてあげるよ。どこにあったかな?』

「……まったく、こんなにおしゃべりだと知っておったら、あれほどムキになって術を進めなかったのに……」

『なにをぶつくさ言っているのさ。ほら持ってきたよ。きっとこの袋に入っている葉っぱを上に載せたら完璧だよ。でも、イヤな匂いがするから私には近づけないでね。これ以上変になるのはゴメンだよ。』

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