第4話 アクアリウム
『僕は猫である。名前は3つある。』
良い子にしているようにと言われて鞄の中に入れられた。退屈な列車の旅を終えた先には大きな池。鯉がいた池よりもずっと大きくて、空のようにずっと広がっていた。しかし、どうやら目的地はその横にある巨大な建物。どうしても連れてきたかったと昨夜話していたような気がする。中に入ると、外の大きな池を忘れてしまうほどの光景が広がっていた。これほどまで自由に動き回るたくさんの魚を目にしたのは初めてだ。食べきれないほどたくさんいるのに、捕まえられる自信はまったくない。なにせ水の中に入ったことがないのだから。僕は悔しくて、『にゃん』と小声で鳴いた。
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