玲ちゃん!旦那様(仮)の家で欲望が爆発する!?
お夕飯で一番好まれる、みんな大好き失敗も少ない定番中の定番と言えば…これ!
カレーライス!
ご飯は炊飯器で既に炊かれていて量も十分。お鍋二つにお湯を沸かしその間にじゃがいも、ニンジン、玉ねぎの皮を剝き一口大に切る。豚肉も小間切れと挽肉も用意されてたので入れてしまおう。持参したニンニクとピーマンも細かく刻み、沸騰したお湯の中へ投入。
もう一つのお鍋にもカレー用のお鍋とは別に切ったじゃがいもとニンジンを入れて茹でる。
グツグツ煮込んで
カレー粉が辛だったのが千玖家の味ならば私もそれに倣うまで(私は辛いのは苦手)。
茹でたじゃがいもとニンジンはマッシュにしてマヨネーズと
時間もお夕飯どきとなりそろそろ優君を起こさなければ…。
「優君、起きて。お夕飯食べましょう」
「うんわかった…いいにおい…カレーだぁ…ねえ母さん…」
寝ぼけまなこな優君が可愛すぎる…つい悪戯心が。
「なあに? パパ」「………」
目の焦点が合ってようやく目が覚めたのか優君は慌てた様子で、ちが! 違うんだ! って恥ずかしがってた。
テーブルの上には二人分のカレーライスとつけ合わせのマッシュポテトのサラダ。福神漬けに冷水も用意してくれてたので二人分そろえてある。
「では、玲ちゃん。いただきます!」「はい、めしあがれ~。私も、いただきます」
ふたりでいっしょにパクリ。カレー特有の辛さと甘さが調和して…うん美味しい! 私には少しだけ辛いかなって思ったけど大丈夫かな。
優君も美味しい美味しいと口いっぱいに頬張ってくれて、サラダも適度に辛さを緩和してくれて我ながら上出来ね!
そう思いながら冷たい水を飲んだら口の中が急に…
「優君、からいよ~」「え? そんなに? そうか玲ちゃん後から冷水を飲んだのか」
口全体に辛さが広がり私があたふたしてると優君が、
「牛乳は胃の負担を減らすだけだし、ホントはホットコーヒーが一番辛み成分を和らげるんだけどそれじゃ遅いし~」と悩んでいたけどすぐに何か思い立ったのか私に近づいてきて…
「玲ちゃんチョットだけ我慢してね」
そう言って私が出していた舌を包むようにして
これ外国の映画で見たことがある…’’ディープキス’’だ!!!!!
口の中で優君の舌が私の舌を優しく舐めてくれて重なってるけど少ない動きで…。少し息が辛くなったら唇が離れて、瞳が合って何も言ってないのに私が頷くと、また優君は口づけしてそのまま舌を絡めて…。
私は優君の両腕をかるく捕まえて…、そのまま手のひらを探して…指をからめて、手のひらが重って…これ恋人繋ぎ…。
あたまがほわんほわんして…しこうがまひして…
どのくらい時間が経ったのか分からないほど、お互い夢中になって優君の唇が離れていくと寂しくなって、あっ、て声が出てしまった。
どちらのものかわからない、糸を引く唾液が煽情的で…。
「もう大丈夫そうだよね?」「…うん」
「カレー食べれそう?」「…うん」
少し冷めたカレーを二人とも顔を真っ赤にしながら黙々と食べ終えた。
先ほどのことは触れずに、私が洗い物をして優君がそれを拭いてくれて…これはもう一種の同棲と言えるのでは…(言いません)。
少し感情が戸惑ってしまったが、洗い物を終えて落ち着きを取り戻した。優君のお部屋が見たいなとおねだりすると、うんいいよと部屋へ招待してくれた。
「玲ちゃん、興味ありそうな本とか読んでていいからね」
「うん、わかった。Hな本とか見てもいいの?」
「ないから! そういうの!」「ほんとに~?」
「黙秘します」「異議あり」
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以前の逆になったみたいだけど、優君が飲み物を用意してくるから部屋で待っててと言われ、私は用意してくれていた座布団の上にちょこんと正座している。
男の子の部屋ってもっとゴチャゴチャしてると思ったけど優君には当てはまらないらしい。ベットがあり大きめのスライド式の本棚、学習机とモノは少ない。
本棚にはたくさんの小説が並んでおり、一番上の棚にプラモデルが置いてあった。下に名前? が書いてある。すたーびるどすとらいく? 男の子はやっぱりこういうのが好きなのね~と微笑ましく思ってしまう。
それにしても小説がいっぱい。優君はライトノベルだし学術書とかじゃないから読書家なんかじゃないなんて言ってたけど十分読書家だと思うけどなぁ…。
なんとはなしに本棚をスライドさせたら誕生日に送った、私特製ブックカバーをつけた本が置かれていた。
「優君使ってくれてるんだ…嬉しい…」
私は嬉しさのあまりそれを手に取ってパラパラと中身を開いて見た。…!?
さっきHな本はないって言ってたのに隠し持ってるのに隠し忘れてる。少しだけおっちょこちょいなところが可笑しくて愛しくてつい笑ってしまって…またまた悪戯心が。
「玲ちゃんお待たせ~。ミルク多めの甘いカフェオレでよかったよ…ね…」
「まさか優君が、美少女JK空手家のHな小説を隠し持ってたなんて…そんな…」
「誤解だから! 誤解!」
「……誤解なの?」
「そ、そうだよ誤解だよ」
「じゃあ…私が贈ったブックカバーを付けたこの本は優君のものじゃないのね?」
「いや、僕のと言えば僕のです…」
「なら…わ、私犯されちゃうのね…」
身体が内側から熱くなってくる
「しないから! されないから!」
「優君も健全な男の子だし、そういうことに興味をもつことはいけなくはないと思うけど…」
「はい…」
「こういう本を読みたくなるのも仕方ないと思うし…」
「あ、玲ちゃん?」「な、なにかな?」
「距離が近くなってきてない?」「…そんなことないと思うけど」
「空手のすり足で音もなく近づくの止めて」
「………特別マニアックな方法で犯されちゃうのわたし…?」
「しないよそんなこと」
「空手着を着せられて『愛しの彼氏は助けに来ないぜ』とか言われながら犯されてしまうのね…」
「抜粋しないで! その本から抜粋するのやめて!」
「じゃあ…女子高生特有の言葉責めとかされちゃうんだ…? (Sッ気、優君の言葉責め…いい…凄く良い)」
「しないから! されないから!」
「『彼氏にバレたくなければ…わかんだろう?』とか言われながらされちゃうんだ…」
「抜粋しないで! 音読しないで!」
「ともかく…そういった凄いマニアックなプレイを望んでるのね優君は…」
「違うから! そういうんじゃないから!」
「も、もっとマニアックなプレイを!? (私どうなっちゃうの!)」
「違うから! って言うかそういったものはマニアックな範疇じゃないし!」
「え?」「あ……」
「あれくらいは、基本なんだ…」
活力が漲ってきた…さっきのカレーのにんにく!
「何でもないから! 何でもないから…って何で目をキラキラさせてるの!?」
「正直興ふ…コホン。かなり過激なところを抜粋したつもりだったのに」
「いま興奮したって言おうとしなかった?」
「あれくらいじゃ優君には物足りなのね…」
「やめて…ほんとやめて…」
「優君が遠くの方へ…。でも私もがんばって追いかけるから…胸を張って会えるように…待っててね」
「そんな宣言は聞きたくなかったなぁ…」
「接し方がダメだったのかな…? 知らず知らずのうちに優君の性活で寂しい思いをさせていたのかしら…?」
「玲ちゃん重い感じで言わないで」
「ちゃんといつでも襲ってもらえるように準備(白い下着)はしてたのに…」
「やめて。男としては嬉しいけど玲ちゃんのご両親に申し訳が立たなくなる…」
「でもプレイ的にはそれすらも興奮ポイントに……?」
「ならないから。って言うか嗜好を探ろうとしないで!」
「でも、さっき言ったのは基本なんでしょ…?」
「違うから! さっきのなしで!」
「でもそうすると、イツキ君とユイちゃんとのスワッププレイとかそっちに行かざるを得ないんじゃ…」
「頭の上がらない親友巻き込まないで! と言うか何でそんな協力的なの?」
「やだ、私ったら…。でも、逆らって無理矢理っていうのも…」
「戻ってきて。何もしないから」
「じゃあ面と向かって宣言して」「な、なにを?」
「『僕は自分の彼女を犯したいと思った事があるし、犯したいと思ってます』と」
「なにその宣言? あと犯す犯す言わないで怖いから!」
「言ってくれないと信用できないの。優君には隠し事をしてほしくないの」
「僕はいま玲ちゃんが信用できないよ」
「と、とにかく言って貰えたら、私も安心できるから……」
「えー……」「やっぱり……嘘の宣言はできない……?」
「いや、嘘の宣言と言うか……」
「いいの……。私も優君を嘘つきにしたいわけではないから……」
「玲ちゃん重い…重いから、えっと、何だっけ? 『僕は』……」
「『僕は自分の彼女を犯したいと思ってます』」
「『僕は自分の彼女を』……」「……どうしたの優君?」
「一応確認なんだけど、この『犯す』の範囲って?」「え?」
「念のための確認として」
「どういった事柄が『犯される』という事なのかは重要だからね」
「そうね……。お互いの認識が違っていたら大変だものね……」
「そういう事。では『犯す』の基準決めを始めよう。先ずは『キス』」
「えっ?」「……え?」
「……ちょっと一旦止めよう優君……」「うん、お互いに落ち着こう」
「だけど、するよね……? 普通にキスってするよね? さっきしたばかりだよね?」
「いや、普通にはしないよ? 節度をもってだよ。さっきのは緊急事態だったから」
「でも、あれだよ? キスって唇同士のだよ? 『私の〇〇〇〇と優君の×××がキス何回もキスしてるよぉ』とか、そういうのじゃないよ?」
「当たり前だよ!? というか現役女子高生の自覚を持って!」
「……玲ちゃん、もう正直に答えてほしいんだけど」「な、何でしょうか……?」
「玲ちゃんはどうされたいの?」「え?」
「それによって、僕がどうするか決めるから」「……そうだね…………」
(五分後)
「…………」「…………」
「……あの」「何でしょう玲ちゃん?」
「あの……その……」「というか言いよどんでる時点でもう……」
「い、言うから! すぐ言うから? ちょっと待って!」「もうドンと言って」
「うぅ……」「今更何を言われても驚かないから」
「……多分、何をラインにしても、変わらない…かも……」
「それはつまり……」
「だって……色々したいから……」「あぁ、やっぱり……」
「ご、ごめんなさい。でも……優君となら……ううん、優君と色んなプレイがしたいの」
「というか、気付いたら最初と立場逆転してるよね、これ」
「ごめんなさい。本当にごめんなさい……。でも、さっきの言葉責めとか凄くして欲しいです!」
「それは聞いてないよ…」
「し、静かにしないと、イツキ君に
「だから親友の彼氏を自分のプレイに巻き込まないで!」
「セーラー服プレイは?」「基本」
「空手着ポニテと書いて?」「私だけの特権」
「内緒のお出かけは?」「極上」
「背徳感は?」「正義」
「もうダメだ。僕の玲ちゃんはもう手遅れだ……」
「色々装着させられて大会に出されたりしたいかも……」「急に何言ってるの!?」
「あ……ごめんなさい、ちょっと我慢してないと欲望が出てきて……」
「それは内に秘めておいて欲しかった!」
「イツキ君やユイちゃんと遊んでる時にリモコンで弄られたり……」
「止めて、それ本気で怖い!!」
「こういう時、何も知らないユイちゃんは『大丈夫?』って優しくしてくれるんだよね……」
「そんな細かい設定までいらないから!」「何でだろう……願望が止まらない……」
「玲ちゃん落ち着いて! 女子高生のセリフとしてはアウト過ぎる!」
「他の同級生に見られない学校の死角でキスしたい」
「遊ぶ約束をしている電話の後ろから胸を揉んでほしい」
「夜景の見えるレストランで二人でディナーを楽しんでみたい」
「最後は普通の事の筈なんだけど、その後何か有りそうで怖い!」
「そういう事なので……ま、待ってるね?」
「ま、待つって何を?」
「……じゃあ、今日は私帰るから。明日から紺野玲、がんばるから……!」
「待って玲ちゃん! そっちはベランダだから! 危ないから………」
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「玲ちゃん。起きて玲ちゃん…」
「ん~ゆ~くんがんばるから~」
「もう十分がんばってくれたから。ほら起きて。あったかいカフェオレ」
「も~おと~さんうるさい~」
「! …そんなおこりんぼさんしないでママ? いっしょにカフェオレ飲もう?」
私は段々頭がハッキリしてきて………ママ!? 優君が今わたしの事をママって!
優君は、はにかみながら、ほらっとカフェオレを手渡してくれた。私はとてつもなく恥ずかしいところを見せてしまったのではないか…。
でもママって呼ばれた嬉しさもあって頭の中がパニックで、手の中のマグカップは暖かく胸もドキドキするけど暖かくて、何も喋らないけど静かなこの空間がとても心地よく緩やかに時間が過ぎていった。
つづく
まだ…つづいてしまう…玲ちゃんの内なる声が荒ぶりすぎてて制御しきれない
とまるんじゃねぇぞと…団長の声が聞こえる…
運営にて判断を行い、強制的に小説を非公開状態にしたり、サービスの利用停止などの措置をとらせて頂く場合がございましたら、あ!こいつ調子乗った馬鹿だと笑ってやってください。
風邪薬って危ない薬でしたっけ?
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