エース・ザ・フリークショー

擬似戦争ＡTＦ。高度に発達し過ぎて人類には理解不能となった「本物の戦争」の代わりに、企業が擁する「エース」たちが人型兵器を遠隔操縦して戦う、人類のための「わかりやすい戦争」。
軍事企業群の一事業として始まったそれは、十数年の間に大衆の娯楽ショーとして浸透し、今では一般企業すら自社のエースを擁して参入する、巨大な広告宣伝市場となっている。

最強のエース「ブルー・スコープ」と戦って敗れたのを最後に、所属企業から解任された元エースの道角クロアの前に現れたのは、ハルカ・Ｈ・箱ノ宮と名乗るＡＩ。彼女は一人のエース候補の教育を依頼してくるが……。

何も持たず、ずっと孤独だったが故に異能を有した少年と。
何もかもを持っているが故に、孤独になった天才の少女の。

嘘っぱちの戦場を駆け抜けた、ちっぽけな二人の、始まりと始まりの物語。