第11話 新しい交友関係


 駅前のカフェで話をした私達は、レイ君やスイの共通の知り合いの話もできた事で、打ち解けてすぐに仲良くなることが出来た。


 ユカリさんは生徒会長をやっていただけあって話し上手で、見た目も凛とした出来る女といった感じで同性からもモテそうな雰囲気だ。


 コウ先輩の方は大人しめで、聞上手の振り上手、

話上手なユカリさんと、聞上手なコウ先輩がいればそこで完結しそうなところを、上手くコウ先輩が私に話を振って自然と会話に絡ませてくれる。


 きっと今までも、さり気なくユカリさんをフォローしたのだろうと思えた。

 それにイケメンな顔立ちの割に、口数が少く目立たないところなんかは、どこかレイ君に雰囲気が似ていた。


 そんな二人と話している内にあっという間に時間が過ぎ、良い時間になっていた為、今日はここで解散することになった。


 ただ、最後に私がひとりで駅前をうろついていた理由を聞いたユカリさんが責任を感じてしまい。


「ごめんね、私がレイとスイを生徒会に推薦しちゃったから、寂しい思いさせてるね」と言って、今後暇な時は付き合うからと連絡先を教えてくれた。

あと、流れでコウ先輩とも連絡先を交換した。


 最初は時期的に受験で大変じゃないのかと遠慮してたけど、どうやら二人共推薦確定で、むしろ時間はある方からと向こうから積極的に誘ってくれて、それならと、偶に放課後付き合ってもらうようになった。


 何度か放課後を過ごしている内に、他の元生徒会メンバーなども紹介されて、一緒に遊ぶようになった。


 そうすると、ユカリさんが忙しい時もコウ先輩と他の人が代わりに付き合ってくれたりして、同級の友達とは行ったことのない、オシャレな店なんかも教えてくれたりして、後日レイ君と一緒に行ったりもした。


 レイ君も私の変化に気付いたようで、尋ねられたから、正直にユカリさんと知り合って偶に遊んだりしていると伝えると、驚いていた。

 でも、ユカリさんが一緒ならと少し安心していた。どうやら私が変な遊びを覚えたんじゃないかと心配していたようだ。


そんな私を気に掛けてくれていることに喜びを感じ、嬉しくてついついレイ君を求めてしまう。


 そしてレイ君もそれに応じてくれるので、幸せそのものそのはずだった。


 そう学生の本分である学業を疎かにしていなければの話で……。


 

 



 



 

 


 

 

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