3.現実逃避は学院の平穏のため
マドレーヌによるサロン
教材や筆記用具等の紛失があれば『
それでも、直接的な被害は無いため、リオ様
そんなこんなで、精神的に忙しい日々を送っている。なんか、疲れてきたな・・・・・・料理する気力まで取られるし。
「ホントなんなの!? あのピンクの執念! どんだけレティを『悪役』にしたいのさ!!」
「どこに居ても、普段通らない道に行ってもいるし・・・・・・もう色んな意味で怖いんだけど」
ピンク頭の突進により、アランくんとクロエが現在進行形で闘牛ショーを行っている。今日は、アリスと二人で図書館二階にある自習室まで逃げてきた。個室だから、鍵をかければ入ってこれない――はず。一瞬、入ってこれそうに思ったのは内緒。
「そういえばさ、あのピンク頭で思い出したけど」
「何?」
「あの頭って、
「んー・・・・・・多分、いけるんじゃない? 元々の髪がストロベリーブロンドなら、どうにか・・・・・・多分だけどね」
「へぇ、一応できるんだ」
「うん、多分ね? でも、どうして?」
「いや、すっごくない? あの色」
「・・・・・・確かに、普通に生活してたらあり得ない色よね」
二人でピンク頭の想像して、どちらともなく肩が震えだす。ぷっくくく・・・・・・クスクスクス。あ、無理だわ。
「あははは! なんであんな色にしたんだろうね?」
「アハッ! 絵の具
久しぶりに、こんなに大声で笑ったわ。マドレーヌのせいで忘れてたけど、学院で大切な友だちと青春したかったんだわ。リオ様やクロエとはあと半年しかないし、
ひとしきり笑っておいて、アリスを放置したまま考え込んでいたらしい。「しわが寄ってるよ?美人さん」とアリスに
「どうしたの? 眉間にしわまで寄せちゃって」
「いや、ね? もうここまで疲れるなら、いっその事休んじゃお」
「ダメダメ! なんで、何もしてないレティが休まないといけないの!? レティ自身がそこまで追い込まれてる? ツライ?」
「いや、そこまでだけど・・・・・・」
「じゃあさ!一回、お
「・・・・・・お泊り女子会」
「お泊りして、のんびりして。本読んだり、恋バナしたり、いーっぱいお料理作るの!!」
「・・・・・・それ、楽しそう」
「でしょ?でしょ? 私もレティとお菓子作りたいし! あ、栗の時期だから栗入りのパウンドケーキとかどう?」
「いいね! 栗ご飯もいいし・・・・・・あ!キノコ狩りして、キノコの天ぷらしよう!」
「うんうん! じゃあ、お泊り女子会しよう!ね?」
「うん!やろう! 楽しみ~」
アリスの勢いと秋の味覚たちに押し切られるかたちで、お泊り女子会が決まった。授業が終わって合流したアメリーと闘牛ショーを終えたクロエは、喜んで賛成してくれて――早速、今週末王都の
一方アリスはというと。マドレーヌの
・・・・・・大魔王の暴走を止めるために。大魔王の癒しの時間を取り上げないように。女子たちが密かに
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