エピローグ
早咲きの
国中祝福ムードの中、悪役だと思っていた
「聞いてレティ!」
「あら、アリス。ご機嫌よう。そんなに慌ててどうしたの?」
最近婚約者様のために淑女教育を熱心に受けているらしいアリスに、
「ついに見つけたのよ! この
「!!」
「彼女は最後の招喚者って言われてて、招喚者特有の紫の瞳持ち。でもって見た目は日本人らしく――噂では、中央大陸では馴染みのない『朝食』を出す専門のお店をやってるって」
「まさか、その朝食って・・・・・・」
「そう! 和食!って言うより、おにぎりとお味噌汁らしいよ!」
「それは・・・・・・行かないと行けないわね!」
「うんうん! 行こう!」
実は中央大陸に居る招喚されたっていう『日本人』、私達の前世でよく知ってる人だったんだけど・・・・・・それはまた別の機会に。
報告することに満足したのか、いつもどおり通常運転でベルナールのことをニコニコと話すアリス。今日も彼女の
ローズ国暦八四〇年 五月十一日
レティシア・ロゼ・ペッシャール
※※※
「おじいちゃま、おじいちゃま! この続きはないの?」
「どれだい? あぁ、母様の日記じゃな。確かこの奥に・・・・・・」
「わたしもいつか、こんな風なお話書きたいなぁ」
「ははは。エミリーはお話が書きたいのか! おっ、これかな? これはただの日記だが――確かに面白いからな。エミリーも、まずは日記から書いてみるかい?」
「うん!」
それが私の前世の記憶。まさか自分が、日記に出てきた『日本』に『
それにしても。絵姿で見た曾祖母様が美しすぎて、どうしても出したかったんだけど・・・・・・普通の乙女ゲームに出てこない悪役令嬢としてしか、出せなかった。ラノベでよくある縦ロール装備しちゃったけど、綺麗なのは変わらないからいいよね? なんかごめんね、曾祖母様。
恋したい女の子の夢が詰まった乙女ゲーム『花舞う国で恋をする』が完成するのは、もう少し先。
完
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