6.欲しくないモノ(2)
ここ一年のお勉強は、マナー以外に歴史や初歩的な勉強も増えた。おかげで分かったのは、『乙女ゲームの世界』というよりも『乙女ゲームの素になった世界』だと言うこと。
この
中央大陸も魔法でそれぞれ発展していったそうだが、どの大陸も問題だったのが『食の発展』。魔法が発展し便利な生活が出来るようにはなったが、発展させた人々は如何せん研究肌の者が多く、研究にのめり込みすぎて食が疎かになり『食の発展』はしなかった。人が生きていく中で大切な食事を抜くことが多々あり、栄養失調等の起因で人口がなかなか増えず、困った
様々な制約がある中招喚された他の世界の人々のおかげで食だけではなく、製法や食品加工等の様々な技術や物が発展していく。そんなある日、中央大陸のとある王族が禁忌を犯す。
『招喚者』はアルバの発展の為に他世界から喚ばれる為、アルバで生きていけるよう全ての魔法が使えるように
だからお菓子もあるし、調味料なども一通り手に入るが、伝わり方がイマイチで一部伝わっていないものもあるし、そこからの発展もない。それで琥珀糖が伝え
ちなみに、料理関係ならすぐ頭に入る私のために、勉学の家庭教師ジロー・ロゼ・ルブーフ先生が他の発展も料理の話から導入して教えてくださってます。ルブーフ先生は、我が領内の勉学の講師達を育てる機関を作り、高位貴族から平民まで分け
魔法制御も無事始まりましたが、これが中々難しいんです! ラノベ的展開だと、日本人の妄想力でどうにかいけそうな気がするんだけど・・・・・・出来過ぎちゃうんです。威力の弱い生活魔法だけでも強すぎて、制御して弱く使うのが難しい。元々土地を治めるのに魔物と戦う必要があり、魔力量が多い者が貴族になった為、貴族は私のように使えすぎる人が多く、五歳から制御訓練を始めると属性鑑定時に教えていただいた。
属性は遺伝しなくとも魔力内包量は遺伝するようだが、
学院卒業時に王宮の魔法省へスカウトされたらしいが、「海の魔物が私を待っている!!」と言って蹴ったらしいです。それを聞いた時は若干この先生大丈夫かなって心配した。けれど、
「海の魔物が私を待っている!!」と言ったのも、初めから変人回答をしておけば何度も誘われることもないし、魔法省のトップは頭の固い
貴族は五歳の属性鑑定では、魔力量は測りません。魔力量を測るのは、貴族も国立学院入学時です。そう、乙女ゲームのイベントっぽいよね・・・・・・。でも属性が既に違うし、どちらかと言うと『乙女ゲームの素になった世界』で、実際に生きている人たちがいる世界。普通に生きているから、なるようにしかならないよね? はい!放置します!
という感じで魔法制御も始まり、もう少し制御が上達すれば基本の生活魔法の勉強が始まる予定です! 頑張るよ! しっかり学んで、是非厨房で使って料理したいからね! マリオン先生も興味津々なので、確り制御を覚えて厨房で使っていきたい。
***
戻したくない話に戻りますが、第二王子様の
そんな浅はかな願いは、軽く流されることだろうな・・・・・・。確か妹に軽く聞いた設定では、第二王子は誰一人興味なく周りを見下す俺様王子だったはず・・・・・・じゃあ、家柄だけで私決定な線濃厚では? 嘘でしょ――嘘と言って!! 俺様王子なんて、ますます婚約者に欲しくない! いや、待って。既に私の性格違うし、『乙女ゲームの素になった世界』なら王子の方も、もしかしたら性格違う? そういえばお茶会で見た王子は、俺様王子っていうより寧ろ笑顔が
第二王子とはどういう人かあれこれ思案しながら目をさりげなく逸らした私に、母は確信をついてきた。
「レティ。あなたが行きたくないのは、厨房へ行く時間が減るからでしょう? 生き生きとしているのを見ると、楽しいのはよく伝わってくるけれどね。それにお話ばかりのお茶会が嫌なのでしょう?」
あぁ、やはりバレてましたか・・・・・・。そう、だから行きたくない! 妃教育なんて始まったら、今以上に愛しい
「そんなあなたに、良い事を教えてあげましょう。今回のお茶会はあくまでも第一王女殿下のお披露目のため、多くの子女達が
「・・・・・・つまり?」
「顔合わせのお茶会同様、お茶請けがたくさん出るでしょう。王宮の
「それに?」
「王子殿下方の側近候補たちだけではなく、第一王子殿下の婚約者の側近選びもあります。つ・ま・り! その他大勢に
「――っ!! 行きます!」
公爵令嬢なのにその他大勢に紛れてもいいかは疑問ですが、母の許しが出たのでその他大勢に混じります! 厳しい母でもなんだかんだで私に甘いので、社交をこなしておけば
それよりも! お茶請けが少なく、お話メインのお茶会だと思っていたので、沢山出るならとりあえずでも行きます! お菓子研究のために!! ついでに王宮料理人の方に、この間悩んでた再現出来なかった部分も聞きましょう!!
テンション爆上がりした私は、婚約者
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