② 自称ヒロインの活動録(2)
劇団が活動を始めて、早
「はぁ~・・・・・・。うまくいかないわねぇ・・・・・・」
「「??」」
「どうかされましたか? 姫」
「え? ああ!何でもないのよ? (いるの忘れてたわ)・・・・・・ただ、どうして『わたしばかり』なのかと思って」
あっぶな! ここのサロンって居心地良いから、コイツらいるの忘れて思わず本音が
いつの間にか考え込んでいたマルレーヌは、考え込んでいる彼女のことを『
「きっと、姫のかわいらしさに
「姫、落ち込まないでください!」
「大丈夫ですか? 我々がついていますから!!」
「みんな・・・・・・ありがとう。姫も負けないようにするわ!」
「「「姫!(
「・・・・・・そういえば、聞いた話なんだけど。『あの方』が、えっと、その・・・・・・あまり大きな声では言えないのだけど」
「どうされました?」
「『あの方』とは――もしや、ペッシャールですか!?」
「しっ! お前、声が大きいぞ!! 姫、またペッシャールに何かされたのですか!?」
「あ、いえ! ちがうの・・・・・・ちょっと耳にしただけなんだけどね。あの方、リオ様がいるのに――その、別の男性と・・・・・・」
「まさか! あいつ、殿下がいるのに浮気しているのですか!?」
「なんてやつなんだ!!」
「やはりペッシャールなんかに王子妃なんて
「みっみんな!! そんな大声では・・・・・・ただ聞いただけですし、本当かどうかも。それに、またわたしが――」
「「「ご安心ください!!」」」
「我々が、あんな
「何かあれば
「姫のためなら、なんだって
「みんな・・・・・・ありがとう! 姫は頼りにさせていただきますね!」
「「「はい!」」」
こう言ったように、どんどんレティシアに不利な噂の種を次から次へと流していった――が、それを良く思うはずもないあの人が火消しに走ることになった。マルレーヌの計画を邪魔しないように上手いこと情報操作をしているだけでとどめているのは、
泳がせすぎてレティシアに
◆◆◆
「こちらが、転入時から現在までの記録になります。先程の転入までの記録には見受けられませんでしたが・・・・・・所々小声すぎたりわけのわからない言葉があって聞き取れない部分もありますが、
渡された書類は、ピンク頭がおかしな行動を取り出したと思われる時期をまとめたもの。見たところ、やはりこの学院に入ってから起こした行動であった。外にもうけた子をひきとったのなら、最後まで面倒をみろよ――ジルエット伯も、残念だな。
「・・・・・・ピンク頭は、どこまで私のレティシアを貶めたら気がすむんだ?」
「母上に渡されて、
「そうなると・・・・・・物語が終わるまで、続く可能性がありますね」
「なら、こちらも乗ってやろう。誰かの物語が終わるように」
「「仰せの通りに」」
あのピンク頭は、この俺の逆鱗に触れたんだから――さて、どうしてやろうか? それにしても、ひとつ気になる事があるんだが。
「ところで、これは誰が書いた報告だ?」
「「・・・・・・」」
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