4.食欲の秋とお泊まり女子会
お待ちかねの週末。王都の
「まさか、あんなに大きなキノコを見ると思わなかったわ!」
「私も初めて見たわ」
「レティ! あのキノコはどうするの?」
「そうねぇ。調理してしまうのもいいけど・・・・・・
「そっか! キノコステーキね!!」
「「おいしそう!」」
ぐぅー、ぎゅるるるるるー・・・・・・。
そう。私たちが笑っていたのは、このお腹の虫が大きく鳴いた音だったの。皆で着いて早々、キノコ狩りをしに敷地の
皆でキノコ料理を作る前に、今朝作っておいた塩気のきいたきな粉のパウンドケーキを取り出し、ティータイムにすることにした。甘さ
王都の四公爵家の屋敷は、どこも各領地の
あ、アランくんはクロエの横だよ! 「この二人、なんだかんだいい感じっぽいんだよね~」ってアリスが言ってたわ・・・・・・私、知らなかったけど。
皆で食べる甘じょっぱいパウンドケーキの鼻から抜けるきな粉の香ばしさと、持っていかれた水分補給のために
部屋に戻る途中、何気なく見上げた窓の中に、まんまると大きく太った満月が
食の
皆と別れて部屋に戻って直ぐ、
いつものエプロンを身に着け、
白い小玉たちがお湯に浮き出し、餡子とショウの根のシロップの甘~い匂いが部屋中を満たし始めたころ、順番に皆が集まりだしていた。窓際にテーブルセッティングをお願いしていたので、そちらで先に
後片付けは食べてからにしようと、そそくさとアツアツのお汁粉たちをお盆にのせて部屋に戻った。
「おまたせ!」
「あ! いい匂い~」
「甘い匂いね?」
「スイーツかしら?」
「お汁粉よ」
「やった! おしるこ~」
「「おしるこ?」」
「
「あら、美味しそうね!」
「もう季節的に夜は寒いし、温かいのは嬉しいわね」
「あれ? 一つ多くない? ニナさんの?」
言われて確認すると一つ多い。なんでだろう? あ、そっか。曲がりなりにも淑女の部屋だからと、廊下で護衛に立ってるんだった・・・・・・ニナもそうだけど
「二ナのは別に用意してあるの。あれは、アランくんの」
「「「なるほど」」」
その後、のんびりと大きなお月様を見上げながら温かいお汁粉を
そういえば、前世でうちのお味噌汁は豆腐とネギにしめじだったな。涼香が来ては、妹と「なめこもいいけど、お味噌汁のあのつるんっと感は許せない!」とか言って。その割には、なめこの醤油漬けやエノキで作ったトロトロのなめ
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