第42話それぞれの夜

ムズムズかぁーただ俺の鑑定の範囲にはいなかったからなぁ 

マジなんだろ 

まぁ考えられるのは王国がリックス商会の調査で俺に行きついてもともと別に何かしようとしてたわけじゃないとか? ボソボソ


まぁそれか俺が何かされる対象の存在と言うか出身か何か知らないけどそういうのに反しなかったから何もされてないとか... 

あとはーー ボソボソ


なんだろ。

あっそういえば前世で貴族が表向きと裏向きがあって裏じゃ実は国の暗部みたいな役割してる一族があったなぁ 

それならまぁ納得だな ボソボソ


ガタ!

おいちょっと待て!

国でも貴族でも変わらないじゃないか!!


ダメだ。深夜で変なテンションになってる 

まぁだからどっちにしろ問題ない?ってことかな? ボソボソ


でも、んー

今の国王って多分集めた情報で使えるものがあったら平気で横取りしたりするタイプだよな ボソボソ


それなら貴族家が監視してて王国に伝えてないって線が一番可能性あるか?

でも、そうか、んーーどういう立場の貴族家の考えったんどんなんだろ。 ボソボソ


1良し悪し関係なくどんな情報でも王国に伝える

2報告して王国が良くなると考えられるものだけ報告する。この場合は国王の性格だったり政策によって違う

31だろうが2だろうがそもそも一貫性がいない

4バランスを考えながらただ自分たちの一族が良くなるようなことを報告する


まぁ3は稀だろうなぁ

そうならないように跡継ぎを選ぶだろうし最悪ひどかったら養子とかとって対策するとか聞くしな

4もないだろ。確かそう報告できないような縛りがあったような... ボソボソ


よし!

寝よう!



僕はエバル=ベンティー 

法衣子爵家の次男坊である

僕の家は司法を扱う一族である



こういった特殊な貴族は貴族階級に関わらず大きな権力を持っていることが多い

まぁ正直当然と言えるだろう、だって権力少ないと正しく裁けなくなる。

なのに父さんはコーラント家に媚びている。


これは1年前になくなった祖父の影響があるのかもしれない

祖父は非常に厳格で子である父にも厳しかった

僕が記憶にある中でも叱っていると言うか喧嘩になっているようなことが多くあった

まぁこれは父が悪いと思う

父はすぐに自分が強い権力を持っているということを武器に上級貴族に取り入ろうとするのだ

もちろん表向きではなかったのだが。


僕はなぜそんな父を後継にしたのかと今もまだ思う

ただ父も最初は鳴りを潜めていたということもあるだろう

気づいたときには上級貴族とのパイプができていたのだ。


そうなれば上級貴族の方々は当然父を持ち上げるだろう

それだけで非常に有利になるからだ。

ただ子は親の前をしたくないと言うか、親に言われたことを避けるという習性みたいなのがあるからこそこうなったのかもしれない。

僕は今でもアリアおばさんのほうが良かったと思う。


まぁそうなれば自分の生活は今のようにいかなかっただろうけど...

ただこのままだとそんなことより遥かに悪いことになりそうでならない。

自分の道は自分で作っていかないと


そういう流れで行けば、次の代はまっとうであるはずなのに...

兄は優秀ではあるが、性格や考え方は色濃く父の地を受け継いだようだ

逆に考えるとあの環境でよく僕のような考えの子が育ったのもだと自分自身で思う...


挙句の果てにはそんな立場である一族の息子に同級生を襲え?

ふざけてる!

そんなことがバレたら...

フンッ

まぁでもバレるわけないだろうな


僕が向こうの立場でこの時間に追加で睡眠剤を使われて気づくわけがない。

そんなことがあれば僕は自分の道を確保するために学生生活をかけてそいつに媚びるだろう(笑)

確か貧乏侯爵家だったか?

そんなところのやつが何で狙われるんだろ?

全く同じょ、う...


ん?

そういえばあの侯爵家は何してるんだろう、

いや、まぁ法衣じゃないから何してるってわけじゃないんだろうけど

何か名産がないと貧乏になる、ないから貧乏なのか?

あれ?じゃあなんで侯爵位なんだろ?

まぁ良いか、さっさと仕事終わらして寝よ




マジかよ...

何あいつ、

めっちゃ笑ってたし。

外で待てたし、

なんかあぁだから侯爵なんだって思った

え、てかマジなんでだろ。

学生生活かけようかな...

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