元盗賊団のリーダーが貧困貴族家を立て直す
雨音
第一章始り編
第1話始まり
「さぁこの中から家臣にする人を選びなさい」
こんなことを言われている俺は今5歳である。
今は侯爵家の長男として生活を送っている。
これだけを聞けばとても裕福であるように思わるかもしれないが、領民を大事にするという代々の領主の掟から税をあまりとらない。さらに、領民のためにお金を使うというようなことをしているため侯爵にしては少ないほうだ。それもあってか他の貴族からは貴族としてふさわしくないと思われている。もちろん全員じゃないが、
そんなことはさておき今は重大な選択を迫られている。
今質問されているのは今後領主として過ごしていくであろうと時にに参謀、護衛役としてどの人についてほしいのかと言うことを決めろと言われている。
幼いころに決める理由は一番身近で重要な家臣がどういうときにでも信頼できるような人間であるようにするためである。
「わかりました父上」
俺は前世がスラムの出だ。冒険者として生きていきたがったが、冒険者になるためには最低でも平民や教会の孤児でなければならないしお金もいる(装備や登録費、最初の宿泊代など)。身分制限があるのは、身分がはっきりしているほうが悪い事件に巻きこまれにくいからである。もちろん冒険者ギルドも馬鹿じゃないのでスラムに住んでいても実力があれば、実技試験の後に1年間の教育を施し冒険者になるという道もあるが、それには年齢制限がある。
このことから盗賊団になった。しかし、ターゲットは悪徳貴族や荒らしまわっている同業者である。
そして俺はリーダーとして同じ境遇のやつを自分の盗賊団に誘ったりもした。
何故急にこんな話をしたかと言うと、その時にだれでも入れるってわけじゃない。見極めが必要なわけだ。いろんな情報屋とも仲良くなった。でもそれにも本当に信用できるやつなのか見極める必要がある。
つまり見る目はあるつもりだ。
「まずは執事から選べ」
「わかりました」
と言っても執事はだいたい執事を輩出している家系の中から選ぶから大きな差はない。一応父が問題ないと判断した者を集め選択肢は用意してくれてるけど。
問題は護衛兵だな。
まぁ執事も全員見てみるか。目を見ればなんとなくわかるのだ。
んー。
あれ?
じーっ
オルト 15歳
武力 2/15
知力 51/80
カリスマ 17/60
特殊技能
➝執事 70/90
ハリバー 16歳
武力 26/40
知力 59/65
カリスマ 31/60
特殊技能
➝執事 139/150
➝馬術 64/75
メイバース 15歳
武力 32/50
知力 31/65
カリスマ 36/65
特殊技能
➝執事 78/80
これは、能力の数値化?
うん。なるほど。盗賊団のリーダーだった時の、目利きが生きているらしい。
能力の限界値と今どのくらい引き出せているかと言うことか。
現能力ではハリバーが一番能力高いけど潜在能力はオルトのほうが上か。
これもどんな法則なのか少しずつ掴んでいかないとな。
「決まりました」
「そうか」
「はい。一番目の者にします」
「なるほど、オルトか、その理由は?」
「執事として一番能力が高いと判断しました」
「わかった。ではオルトよ、今日からセドリック家長男のアルベルトの執事に任命する」
試験で1番だったハリバーではなくオルトか。まぁまだ悲観するようなことはないか。
「承知しました」
「うむ、では執事の選考に関わる者はこれにて解散だ。選ばれなかった2人もその能力なら問題なく次が見つかるだろう。紹介することも考えているがどうする?」
「ありがとうございます。自分で探します」
「私もそのように」
「わかった。今日はご苦労だった」
「「失礼します」」
「アルベルトの執事と言ってもまだ5歳。少しの間はアルベルトではなく私についてこの家のやり方に慣れてもらう。」
「承知しました」
「うむ。何かわからないことがあればセバスに聞いてくれれば良い」
「承知しました」
「では次に直属の護衛を選んでもらう。選考会に来た者たちは入れ」
「「「失礼します」」」
「ではアルベルトよ、直属の護衛を決めるのだ」
「わかりました」
ラクトーン 15歳
武力 42/80
知力 23/45
カリスマ 39/55
特殊能力
➝護衛 70/70
➝危機察知 1/1
毒物察知 1/1
ルカ 15歳
武力 72/90
知力 38/60
カリスマ 30/70
特殊技能
➝護衛者 53/102
➝危機察知 1/1
毒物感知 1/1
ガイル 15歳
武力 71/80
知力 25/30
カリスマ 21/60
特殊技能
➝護衛者 75/80
なるほど。これはルカ一択だな。
1/1ってやつもあるな。これは持って居る者とそうでない者がいるだけで持っている者同士の熟練度は関係ないってことか?それともたまたま?
潜在能力値って上がるのかな?
やっぱりわからないことが多いな、
「決めました」
「うむ」
「二番目の者にします」
「わかった。ではルカよ今日からセドリック家長男のアルベルトの護衛に任命する」
こちらは試験での結果が一番よかったものか。
「承知しました」
「うむ、では...」
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