第39話戦場
「メイドリー国も同じくらいの人数集めてますね」
「うむ、頑張ったようだ。王もこの小競り合いをそろそろ終わらしたいのだろう」
「私たちは敵が多いですからねぇ」
「あぁ、ただメイドリーを落とせたらもうあとは少しずつ領土を広げるのみよ(笑)」
「徒党を組んできそうですが...」
「所詮ありあわせ、練度はわれらの軍のほうが高いだろう。あとはまぁメイドリーのやつらをどううまく捨て駒に使うかだな(笑)」
「しかしあまり数を減らしすぎても広大な土地が残るだけというのは、せっかく領土を奪ったうまみが減ってしまいます(笑)」
「はっはっは、確かにそうだ(笑)牧場に家畜がいないのはむなしいなぁ(笑)時が来れば上にそのように助言しよう(笑)」
「よろしくお願いいたします」
「戦いが始まりましたね」
「あぁそうだな、さっそく詠唱を始めるか」
「はい」
「と、その前に確認だ。セドリック軍はあそこだぞ。つまりその後ろにいる指揮官がセドリック卿で間違いないな?」
「はい。さっき先行偵察隊からも間違いないと連絡を受けました」
「よし、さっさと始めようか」
「「「ブツブツブツブツブツ~」」」
「我に与えよその見通す目をそして貫き通すのだ!」
『スナイプ・アr』
「はいキャンセル♪取り押さえて~」
「なんだ貴様」
「なんだ貴様?何かわからないの?(笑)」
「クッ。ここでわれらを殺してもいいことはないぞ」
「なんで?」
「そんなことをしたところで何も解決しないから」
「解決しない?殺すことを止めたんだから解決じゃん(笑)」
「またすぐに刺客が送られるということだ!」
「あーそういうこと。確かに彼はねちっこいからねぇ~俺あーゆー男嫌い」ペッペッ
「!?誰の指示か知っているというのか!」
「え、いやだってここにいる時点で誰の指示か知って居て当たり前じゃん。馬鹿なの?」
彼は注意深い。末端での会話を聞かれただけかもな。
真相を知るために鎌をかけている可能性もある。
ここは...
「まぁ貴様が知っていようと今から死ぬ俺はどうすることもできないな。」
「そうだね♪」
「マーク隊長!他のやつらは偵察に行っていたやつらも含めて処理完了です!」
「おっけ~じゃぁ父君を直接護衛しに行ったカンスさんに止めたって報告しといて♪」
「了解しました」
「よし!じゃぁバイバーイ」
スパンッ
ドテ
「報告完了しました!」
「カンスさんなんて?」
「少し戦いに参加して援護するそうです。我々は戻って報告に行けと」
「そうか(笑)なら早く帰ろう♪」
「隊長!例のあれです」
「また?あの危機感知スキルが進化してからのやつ」
「はい。むずむずします」
危機感知はその名の通り危険を感知する能力で、物心つく頃からそなわっておりエリーにとっての日常である。
詳細については、自らに危機が迫るとその度合いに応じて頭が痛くなったりする。
軽い場合だと痛みはなく、なんかくるって程度のものだ。ひどいと気絶することもある。諸刃の剣なのだ。
なのでエリーが気絶したら最大警戒というおきてがある。
最近は進化して仲間の危機にも反応するようになったのだが、本人曰く自分が対象でない場合少し感じ方が違うみたいだ。
ただそれが判明したのは、少したってからで進化してすぐに使いこなせるというわけではない。
初めはいつもと違う!って感じで徐々に慣れていく感じだ
「そのムズムズを感じるようになってどれくらいたった?」
「1か月ほどです」
「なのにまだ何かわからないのか~」
「すみません。いあや、攻めてるわけじゃないよ♪戻ったらボスに相談してみよう」
「はい。」
「危険ってわけじゃないんでよね?」
「それは何となくなんですがでも確実に違います」
「オッケー♪」
「なぜわが軍が押されている!」
「それなんですが、横槍を受けています!」
「横やり!?なら正面の敵はどうしてるというのだ!」
「わかりません」
「こうなったら仕方がない!横やりを入れてきた連中を逃がすな!」
「そ、それが...」
「どうした!」
「側面を少し削った後ほころんだ時正面に敵対している軍に押し入られ、さらにぐらついた後横の軍の中心から遠距離魔法がいくつか飛んできて逃げられました。」
「なに!?」
「もともと倒すのではなく、少しのほころびを与えるための攻撃だったと思われます!」
「クッソ!ルイン卿の軍は何をしておるのだ!」
その後はそのほころびから一気に攻めあがったアームストロング軍を筆頭に敵勢力を壊滅に追い込み、最も大きく速い終戦となった。
「いやぁー見事でしたねアームストロング卿(笑)」
「途中なぜか軍がほころびましたからね」
「ほう、そうでしたか(笑)いやはや貴殿の軍の圧力に気をされたのでしょうな(笑)」
「とんでもない」
あの時横の自軍が少し変な動きをしていたような。
セドリック卿が何かしたのか...
初戦でうまく作戦がはまった理由に影の者の力があったことまた別のお話
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