第5話成長
コンコン
「失礼します」
「いいよ」
今は7歳である。
いつも通りメイドが朝の支度を手伝いに来る。
俺の担当はニナだ。どんくさくてメイド長に怒られてるけど前世が盗賊だった俺からするとこのくらいがちょうどいい。
それと今更だけど盗賊だった俺がこんな言葉遣いや、行動をできるようになった指導力はすごいと思う。
と、今日はいつもと違うみたいだ。
「今日からおそばに仕えさせてもらいますオルトです。改めて宜しくお願いします」
「うん、よろしく」
執事は結構優秀な人が多くて優秀でも就職はそれなりにめんどくさかったり運要素もあったりで、選んでくれた主に感謝していることが多い。
にしても久々に見たな。
能力どうなったかな?
オルト 17歳
武力 3/15
知力 71/80
カリスマ 18/60
特殊技能
➝執事 115/150
➝馬術 25/60
おっ、さすがに仕上げてきてるな。
後知力が最大になった時どうなるか楽しみだ。
で、ここからようやく実験をしていこう。
まずは能力の派生をコントロールできるかどうかだ。
「オルト、」
「何でしょうか」
「料理に興味はない?」
「料理ですか?」
「食事と言うのは人生において何回も行うことだと思うんだよ、だから質を高めたなって。もちろん料理人を雇うことにもなるだろうけど、旅先やその道中などでもおいしいものを食べたいでしょ?」
「なるほど...」
「もちろん無理にとは言わないけど、」
「挑戦してみます」
「よかった。あ、これからも頼み事することがあるだろうけどいやなら断っていいから、執事だからって人格を否定する必要はないよ」
「あ、ありがとうございます!」
「ほら、アルベルト様は優しいでしょ??」
「ん?オルトは緊張していたのか?」
「いえ、何と言いますか...もちろん私を選んでくれた方なので感謝はしているのですが、どんな方か気になりまして。」
「まぁ当然だね、ただまぁいやなことがあるからやめますっていうのは勘弁してほしいね。一度相談してくれると嬉しい」
「も、もちろんです!!」
「うん。あと会っていきなりこんなこと言うのもなんだけど、参謀としての役割もやってもらうからよろしく。オルトだけに任せるわけじゃないし、他の人も雇うつもりだけど。」
「わかりました。」
「商売のことと領地経営のことはできてほしいかな」
「領地経営のことは勉強していますが商売ですか、」
「自分でやるつもりはないんだけど、まぁ..ね」
「よく考えていらっしゃるのですね。アルベルト様はとても賢明な方と聞いておりましたが。聞いていた以上です」
まぁ前世の記憶があるからなぁ
なんか詐欺してるみたいだ。
「期待を裏切らずに済んでよかったよ」
「そのようなことは...」
「ごめんごめん冗談だよ(笑)」
ゆくゆくは、もっと軽い感じでしゃべれるようにならないとな。
「それでは、用意ができましたので、お食事に参りましょうか」
「そーだね」
「アルベルト。オルトのことを伝えていなくてすまなかった」
「いえ、お忙しいことは理解しています」
「うむ、それで護衛のルカの事なんだが、すでに合流できる状態にはあるものの家の中で護衛と一緒というのも変な話だ。ただ、早く一緒にいるようにしたほうが良いだろう。だから少しの外出を許可しようと思うがどうだ?」
「それは楽しみです」
「そうか、なら今まで使う機会がなかったお小遣いも持っていきなさい」
「わかりました、軽食をもって昼前に出て少し外でご飯を食べたいです」
ちなみにお小遣いは5歳のころから1か月(6日が5週で30日。一年は×12)10万ユロもらっている。
「軽いピクニックだな?わかった。もちろんわかってると思うが危険区には入るなよ?」
「はい。ご飯は外でも買い足そうと思うので軽くで大丈夫です」
「わかった」
「それと一つお願いをしたいのですが...」
「珍しいな、なんだ?」
「オルトに料理と商売について教えてやってほしいのです。これはオルトの希望ではなく私の希望です」
「いいんだが...商売か、アルベルトはよく本を読んでいるからそれで興味がわいたのか?領主になってもらはないといけないんだが」
「商人になるつもりはありませんし、商会を立ち上げるつもりもありません」
「そうか、何か思うことがあるのだな、わかった」
「ありがとうございます」
うん、嘘は言ってない。俺はやらない。直接はね
ここ何年かはご飯を食べ終わったら少し勉強をしている。
最近になって義理の妹と実の弟と遊ぶこともある。
と言っても弟のベルトルトは2歳だから遊んでるっていのは少し違う。
前にも少し言ったけど、義理の妹とは第二婦人のマーレ母さんが生んだ長女で名前はルイシャと言う。
余談だけど母のことは母上、マーレさんのことは今のところマーレ母さんだ。
特に決まりはなく何となくだ。
でだ、ルイシャは5歳なのでまぁ普通に遊んでいる。
と言っても本を読んであげたり、話したりだ。
すごくなついてくれていて、かわいい。
決してロリコンではない。大事なことだからもう一度言う。ロリコンではない。
ルイシャは普通の
まぁ普通女の人がやらないし、やらせるつもりはない。
「アルベルト様準備ができました」
「わかった」
「じゃあルイシャ行ってくるよ」
ベルトルトは今は母上のところにいるから声をかけていないだけだ。
「もう行っちゃうのでしゅか?私を一人にするのですか?」
そんな泣きそうな顔で見られても...見られても...くっ
いや、連れて行ってやりたいがさすがに止められるだろう。
「ごめんね、お兄ちゃんを許して、ね?」
力のない兄を許してくれ!
コクン
よし、今だ。このタイミングで行かないと長引いてしまう。
顔を見てはいけない!
さぁ進め!
そんなことがありながら、初めて親の同伴がない状態での外の自由行動に向かった
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