第18話

学校から出て今、家の近所にあるスーパーに来ているのだが冬華さんは今までずっと僕にベッタリとくっついておりとても嬉しそうだ。それとは反対に小夏と鈴音はずっと不機嫌だった。


それにはお構いなしに冬華さんは今日のよるご飯の食材を次々とカゴに入れていく。すると後ろから鈴音さんが


「秋くん?今日のよるご飯何食べたい?なんでも作れるから秋くんの好きなのにしよー」


と冬華さんとは逆の腕を掴みたずねてきたので


「そうだなーじゃあハンバーグがいいかな」


そう答えると、わかった!と言って自分のカゴに食材を入れていく。それからしばらく買い物をしたあとスーパーをでてから鈴音さんが


「じゃあ行こっか!秋くん!私達はこっちだから、また明日ね二人とも!」


と笑顔でいって僕の手をとりそそくさとこの場を離れようとして


「秋ちゃん、明日お弁当作ってきてあげるから楽しみにしててねー!」と笑顔で手を振ってきたのでぼくも手を振り返した。ただその笑顔は今までの冬華さんの笑顔と少し違った気がした。


小夏は終始だんまりだった。



秋ちゃんが鈴音ちゃんと帰ったあと私は小夏ちゃんと家に帰っていた。小夏ちゃんはずっとだんまり。


「ねぇ?小夏ちゃん。今日秋ちゃんと一緒にいた所をお昼にみたんだけどどこいってたの?」


一瞬ビクッとなったがすぐに


「あー少し話してただけだよ?」


「嘘だよね?私、実は科学準備室の近くにいたんだー。それでもまだ嘘言うの?小夏ちゃん?」


すると諦めた小夏ちゃんが開き直って


「あーバレちゃったかー……そうだよ?私は少し前から秋とセックスする仲なの。」


やっぱりそうなんだ。どうせ小夏ちゃんが何か秋ちゃんを脅してむりやり関係を迫ったに違いない。


「……そっか。羨ましいなー。あっ、そうだ!私も混ぜてよ!二人だけなんてずるいよ〜。ね?いいでしょ?どうせむりやり作った関係なんでしょ?」


そう言うとすぐに小夏ちゃんが


「だめよ!そ、それに今は秋から求めてくれるからむりやりじゃない!」


と言うものだから思わず私は笑ってしまった。秋ちゃんはいっときの性欲で小夏ちゃんを抱いてるだけ。そこには好きな気持ちなんてないんだから。


「3人でヤるのはいやかー。ま、私も初めては二人でがいいから。なら私も秋ちゃんとセックスするね?小夏ちゃんともしてるんだから私もいいよね?」


すると何か言おうとしたが言葉が出ないのかそのまま下を向いて黙った。


「私はセックスだけの女にはならないから。ちゃんと秋ちゃんと恋人になるから。もし私が恋人になったらちゃんとわきまえてね?私、彼氏にセフレとかいるの許せないから。」


「………私だって!」


反論しようとしたが言葉が詰まる。そりゃそうだ。だって血のつながった兄妹だから。これ以上は踏み込めない。これで小夏ちゃんとの千引は終わった。あとは


「私も今すぐに秋ちゃんと恋人になれるとは思わないよ?だからそれまでは二人で秋ちゃんをシェアしない?曜日を決めてお互い好きな日に求めるの!」


「でも今のままじゃ邪魔がいるでしょ?だから二人で協力して邪魔者を消さない?協力してくれたら秋ちゃんとの関係を誰にもナイショにしてあげる。」


わたしが小夏ちゃんに提案すると小夏ちゃんは何度か考えたあと


「わかった。とりあえず鈴音を排除するまでは協力する。その間は今までどおり私は秋と肉体関係を続ける。そして排除しても冬華ちゃんが恋人になるまでは続けるそれでいい?」


「うん!それでいいよ!じゃあふたりで邪魔な子を排除しよ!それからだね?私達は。」


これで当面の間は共通の敵を排除するために協力しつつ互いに秋ちゃんへのアピールを続ける。

あー楽しくなってきた!これで私もやっと秋ちゃんと結ばれる。長かったよ〜


待っててね、秋ちゃん

すぐに虫を排除してあげるからね




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